まずはちょいと下へスクロールしていただき、写真を見てほしい。ヘルメット着用の男子3人。この写真から発するほとばしるインパクトは、彼らが手にしたり肩から下げている「モノ」に起因しているのですよ! これは首都高速道路の横断幕を再利用したトートバッグなのです。
文:ベストカーWEB編集部/写真:首都高速道路株式会社
■「外」や「首都」などの文字が横断幕生まれの証なのじゃ!
突然だが、日本には「もったいない」という美しい日本語がある。不要になったものをポイと捨てるのは簡単だが、「もったいないから、何かに使えないか」といった再利用の発想にもつながる言葉。
そして、首都高速道路株式会社が「再利用しよう」と考えたのが、首都高速で役目を終えた横断幕。首都高速を走行中、例えば「10月20日 22時~翌6時 通行禁止」といった文字入りの横断幕をよく見かけるが、それを再利用。完成したのが、この写真のトートバッグというワケ。
「外」や「首都」などの文字が見え、なんだか超個性的! このテの個性派には瞬時に惹かれる、編集担当は食いつきましたよ。
首都高速道路(株)と首都高速道路サービス(株)が、トートバッグ専門ブランドのROOTOTE(ルートート)とコラボし、実は2010年から横断幕を再利用したトートバッグを企画・販売しているという。その事業の名前は「HATARAKU TOTE」。「働くトート」、なるほど~。
■「捨てるのはもったいない」という思いからバッグが誕生
「首都高の環境への取り組みをもっと身近に感じていただくために、本来は捨てられていた廃材からオリジナル商品を製作するというのが狙いです。始めたのは、アップサイクルという言葉が今ほど一般的ではなかった2010年からですね」とは首都高速道路(株)の広報課。
その「アップサイクル」という言葉……。「素材にデザインやアイデアといった新しい価値を付加し、新たな製品としてアップグレードすることを意味する」そうです。今、知りました(汗)。
「HATARAKU TOTE」シリーズの新製品が今回紹介する6種類で、従来のトートバッグを進化させたものやスマホ入れに便利なミニトート、傘入れ用トートなどバラエティ豊か。「その」横断幕の「その」部分を使っているから、まさに唯一無二の一点モノ!!
「一点モノという魅力はもちろん、横断幕ならではの大きな日本語表記や色彩のコントラスト、雨風にさらされることで生まれる特有の味わいが特徴ですね」(広報課)。
雨風に耐えつつ役割を終えたタフな横断幕。それから生まれたバッグに、編集担当は涙が止まらないっスよ。まさにコレには強くて深い個性がある!
コメント
コメントの使い方