新型N-BOXや日本での再販が決定されたランドクルーザー70など、基本的なデザインは変わらないが、ニューモデルらしく一気に現代的な印象になったモデルが近年多い。その印象の秘密はヘッドライト。今回は新しい印象を受けるヘッドライトのデザインと、光り方のトレンドの変化に注目してみよう。
文/西川昇吾、写真/トヨタ、ホンダ、BMW、アウディ、メルセデス・ベンツ、FavCars.com
■デイタイムランニングライトのデザインが大きく影響
大きくデザインが変わっていなくても、パッと見て「新しい」と感じるクルマのヘッドライトの特徴は輪郭にあるだろう。
LEDが灯火類に用いられたことにより増えてきたが、ヘッドライトの外側を縁取るようにデイタイムランニングライトが灯火されるモデルが増え、トレンドとなっている。
デイタイムランニングライトは他車や歩行者などからの視認性を高めるために2000年代から登場した装備で、ヨーロッパでは2011年に義務化された。
ヘッドライトデザインはクルマの顔つきを大きく印象付けるポイントだ。そのヘッドライトの形やデザインがより強調される縁取りとして光っていたら、暗闇で見てもどの車種か大方予想が付くだろう。
また、縁取る形ではなくともブランドや車種ごと特徴的なラインでデイタイムランニングライトを点灯させていることもある。
今やデイタイムランニングライトはヘッドライトデザインの一部になっていると言える。言い換えればヘッドライトの形だけでなく、光り方もデザイン的な意味を大いに持つようになっているのだ。
このデイタイムランニングライトの使い方が、今時のクルマらしいか否かに大きく関わるポイントと言えるだろう。
■LEDの登場
2000~2010年代は上級モデルのヘッドライトと言えば、HIDやキセノンヘッドライトなどと呼ばれたディスチャージヘッドライトであった。それまで主流であったハロゲンよりも消費電力が少なく、コンパクトで耐久性も高かった。
しかし、ユニットが必要でヘッドライトシステムとしては場所を取ってしまうことやコストの高さがウィークポイントでもあった。
そんな中、2007年にレクサスLS600hが世界で初めてLEDヘッドライトを採用した。
これまでのディスチャージヘッドライトに比べて消費電力と発熱が少なく、寿命も長くユニット自体もコンパクトでデザインの自由度も高めることが可能であった。LEDヘッドライトの登場によりデザインの自由度が一気に高まったのだ。
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