■スズキ・ツイン 「ミニマムサイズにハイブリッド、時代先取りのマイクロ系」
その名の通り、2人乗りのマイクロカーとして2003年に登場したスズキ・ツイン。第33回東京モーターショーに出品された「Pu-3コミュータ」がルーツで、同車を再現したコミカルなルックスはまるでチョロQ。全長を国産軽自動車最小の2735mmにすることで最小回転半径3.6mを実現し、圧倒的な取り回し性を手に入れた。
一方、室内は想像以上に広いものの簡素だし、ラゲッジスペースも最低限の空間しか確保されていない。あくまでも乗員が移動するシティコミューターとわりきり、このようなパッケージングになったのである。
ガソリン車の他に、軽自動車初のハイブリッドモデルを投入したことも話題になった。ただ、ガソリンの最安グレードが49万円だったのに対し、ハイブリッドは倍以上の129万円(!)というプライスがネックとなり、市民権を得ることはできなかった。
とはいえ、取り回し性に重点を置いたミニマムサイズ、そして軽初のハイブリッドの設定と、大きなインパクトを残したことは事実。現在の技術でリメイクし、発売したらブレイクするかも!?
■スバル・R1 「小さなボディにスペシャルティを凝縮したスーパースモール」
多くの軽自動車は、限られたボディサイズのなかで広いキャビンスペースを確保するべく奮闘しているが、スバル・R1はその真逆だ。
パーソナルユースに特化し、規格寸法よりも小さいサイズとその魅力を引き出すデザイン、高い機能性やクラスを感じさせない上質感などを実現。2名乗車を基本とした2+2パッケージの中にすべてを凝縮したのである。
そのルックスは「タマゴを縦に切って伏せたようなワンモーションフォルム」と表現され、スバルの軽自動車の始祖である「スバル360」にも通ずるカタマリ感のあるフォルム。インテリアは2トーンの室内色やマット調インパネなど、軽自動車とは思えない質感を備え、レザー&アルカンターラ仕様も設定されていた。
「クラスを超えたクオリティ」はメカニズムにも表れており、エンジンは4気筒だしサスペンションも4輪独立懸架を採用。まさに「スーパースモールカー」と呼ぶに相応しい内容だったのだ。
■ダイハツ・オプティ(2代目) 「ワゴンでもハッチバックでもない。軽唯一の4ドアハードトップ」
軽自動車といえば、ハイトワゴンやトールワゴン、もしくはオーソドックスなハッチバックタイプが主流。しかし、1998年の新規格に合わせてモデルチェンジした2代目オプティは、軽自動車初の4ドアハードトップスタイルで話題をさらった。
3395mmという全長に、短いながら独立したトランクを備えた3ボックススタイルはユニークのひと言。丸形ヘッドライトを用いたマスクも愛嬌たっぷりで、標準仕様のほかにスポーティグレードのビークスを設定し、後にレトロ調テイストのクラシックを追加。エクステリアの意匠やインテリア加飾などでそれぞれを差別化。質感も高く、まさしく小さなスペシャルティカーといった装いだった。
軽自動車は平成以降、スペース効率を優先してワゴンスタイルが中心。しかし、2代目オプティは前代未聞の4ドアハードトップで、ワゴン全盛のマーケットに一石を投じたのである。
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