タイヤ水洗い厳守って本当? メンテによって財布が救われる!! 意外にお金のかかるタイヤを長持ちさせるコツ3選

タイヤ水洗い厳守って本当? メンテによって財布が救われる!! 意外にお金のかかるタイヤを長持ちさせるコツ3選

 愛車の足元を支え、唯一路面に触れているタイヤ。重要なパーツであるにもかかわらず、そのお手入れは案外なおざりになりがちなもの。高額商品でもあるタイヤをできるだけ長持ちさせるために大切な日頃のケアとは?

文/井澤利昭、写真/写真AC、Adobe Stock

■日頃のメンテで性能や寿命の大きく変わる!? タイヤのお手入れが重要なワケ

タイヤのメンテがお財布を救う!!  金食い虫NO.1のタイヤを長持ちさせるコツ
タイヤに付着した土や泥、ブレーキダストなどの汚れを長期間放置してしまうと、ゴムの劣化を早め、グリップの低下や寿命が短くなってしまう原因にもなりうる(hakase420@AdobeStock)

 走行中、常に路面と接しているタイヤには、土や砂、泥といった汚れが付着しやすい。山道や悪路を走る機会が多いクルマであれば、さらにその汚れはひどくなる。

 それ以外にも、舗装された路面のアスファルトに含まれる油分やブレーキをかけたときに出るブレーキダストなど、走行中の足回りから発生するさまざまなものがタイヤには付着している。

 こうした汚れはボディに付くホコリなどよりも頑固でなかなか落ちにくいうえ、タイヤはその素材が合成ゴムでできた化学製品であることもあり、ボディやガラスなどといったクルマの他の部分とは手入れの仕方も大きく変わってくる。

 タイヤの汚れをそのまま放置してしまうと、性能を左右するグリップ力の低下が心配されるのに加え、素材であるゴムが劣化することで寿命が極端に短くなってしまう可能性もある。

 タイヤの劣化は走行中のパンクなど大きな事故につながることもあるため、タイヤを常にベストな状態に保つ日頃のお手入れやメンテナンスが安全のためにも重要になってくるわけだ。

■汚れを落としてその性能を100%引き出す! お手入れの基本はまず掃除から

タイヤのメンテがお財布を救う!!  金食い虫NO.1のタイヤを長持ちさせるコツ
タイヤおよびタイヤハウスの内側の洗浄は水洗いが基本。水道の蛇口につないだホースでたっぷりと水を掛け、乾いて固まった汚れまで流水でしっかりと落としておく(nathamag11@AdobeStock)

 タイヤのお手入れでやはり大切なのが、その表面に付いた汚れをしっかりと落とすこと。つまり掃除だ。

 タイヤを掃除する際はいきなりタイヤ本体を洗うのではなく、タイヤによって巻き上げられた泥汚れなどが付着しているタイヤハウスの内側をきれいいにするのがその第一歩。水を使って洗い流すのが基本だが、このとき高圧洗浄機などを使えばより効率的に作業を進めることができる。

 タイヤハウスの内側がきれいいになったらいよいよタイヤ本体の洗浄に取りかかろう。

 ここも水洗いが基本。高圧洗浄機を使ってもOKだが、あまり圧力が高い水流を当ててしまうとタイヤの表面を傷める可能性があるため、ノズルの先端がタイヤに近づきすぎないように注意しつつ、水圧を下げたり、拡散タイプのノズルを使って作業することが必要だ。

 水の圧力だけで落ちない頑固な汚れは専用のブラシやスポンジを使うことになるが、ブラッシングの際はあまり強くこすらず優しく丁寧に作業するのがコツ。

 水洗いをしながら、タイヤの溝に小石などの異物が挟まっていたり、キズや劣化によりヒビ割れなどがないかも合わせて確認しておきたい。

 タイヤの洗浄は水だけで行うのが基本ではあるが、どうしても落ちない汚れがあるときは、薄く希釈した中性洗剤やタイヤ専用の洗剤を併用するのもありだ。

 ただし洗剤を使った場合は、最後に水でしっかりすすいでおくのを忘れないようにしたい。洗剤の成分が残ったままだと、その影響でタイヤのゴム素材が劣化する可能性があるからだ。

 また、しつこい汚れを落としたいからといってベンジンやアルコールなどを使うのは絶対にダメ。素材であるゴムの変質を招いたり、タイヤを守るために配合されている薬剤などを落としすぎ、ヒビ割れなどの原因になるからだ。

次ページは : ■きれいにしたい気持ちはわかるけど…過度なお手入れは性能低下や劣化の可能性も

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