■ヴェゼルとほぼ同サイズ。「では、ヴェゼルとの棲み分けはどうすんの?」
ホンダの小さめSUVといえばヴェゼルがあるが、気になるのはサイズがどう違うのか、ということ。ヴェゼル(e:HEV プレイ)は全長4330×全幅1790×全高1590mmで、WR-Vは全長4325×全幅1790×全高1650mmというサイズ。
WR-Vはヴェゼルより全長が5mm短く、全高が60mm高いわけだが、サイズ感はほぼ同じといっていい。ちなみにWR-Vのホイールベースはヴェゼルより40mm長い2650mm。タイヤが四隅にある感が伝わるデザインとなっている。
で、ここで気になるのがヴェゼルとWR-Vというほぼ同じサイズのSUVをラインナップして、「両モデルの棲み分けはどうすんの?」ということ。
「キャラクターとしてヴェゼルはアーバン(都会的)で、WR-Vはラギッド(無骨な)さを出す感覚。ボディ同色グリルのヴェゼルに対して、WR-Vのグリルはあえて大きく力強くしたのもその表れですね」とは開発責任者・金子宗嗣氏。
デザインからくるキャラの棲み分けはわかったが、実はそれ以上に「わかりやすい棲み分け」があるのです!
■パワートレーンは1.5L、直4ガソリンのみで、FFのみ。最上級でも250万円切り!
その「わかりやすい棲み分け」とは、ズバリ価格。今回、価格発表はなかったが「最上級グレードでも250万円を切る価格にします!」と金子氏は発言。おぉ~。ヴェゼルの販売の大部分はe:HEVモデルが占め、その価格帯は約278万~342万円。両車、価格帯的に完璧に棲み分けができている、というわけ。
最上級グレードでも250万円切りというお買い求めやすい価格のWR-V。そのワケはパワートレーンが1.5L、直4ガソリンのみで、FFのみという部分だ。WR-Vの日本導入時はe:HEV搭載モデルもあると噂されたが、急成長する250万円以下のスモール&コンパクトSUV市場の7割が純ガソリン車ということを踏まえ、1.5Lガソリンのみのパワートレーンにしたという。
そして、担当として注目したのが最廉価グレードの価格。WR-Vは「X、Z、Z+」という3グレード構成で、最上級のZ+が250万円切り。最廉価のXは「200万円台前半」とホンダはアナウンスしたが……、ズバリ、210万円! という超衝撃的な価格もあり得るのではないかぁ~と思った次第。
ヴェゼルとほぼ同じサイズの格好いいSUVが210万円!! N-BOXの4WD上級グレードより安いッとなれば、これはもう事件ですよ!
■ホンダ自慢の「MM思想」炸裂! 1Lペットボトルがドンと入るドアポケットも
WR-Vの魅力はもちろんまだまだある。車内に乗り込むと、まさにホンダ「MM思想」炸裂! とばかりの広さ。ヴェゼルより全高が高く、頭上空間も広々~。四角いカタチなので車両感覚をつかみやすいことは想像でき、クルマに不慣れな人にも優しいSUVといえそう。
さらに1Lペットボトルがズドーンと入るドアポケットが備わり、トランスミッション近くにある2つのカップホルダーは操作の邪魔にならないような工夫が施されている。こんな気遣いも嬉しいですね~。おっと、後席用にもエアコンが備わっている。こんな部分もナイス!
WR-Vは2023年12月に正式発表され、2024年春に発売開始……と、乗れる日が今から待ち遠しい。
塊感ある逞しいデザイン。手頃なサイズ感なのに広々とした室内。そして最上級グレードでも250万円切りというコスパのよさ。WR-VがコンパクトSUV界の主役に躍り出る日も、近そうだ!
ホンダWR-V 主要諸元(公開されたデータ)
■全長4325×全幅1790×全高1650mm
■フロントトレッド、リアトレッド:1540mm
■ホイールベース:2650mm
■最低地上高:195mm
■パワートレーン:1.5L、直4ガソリンエンジン
■駆動方式:2WD(FF)
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