時差式信号って3種類もあんの!? 矢印なしの「後発式」が超危険のワケって何よ

■右折開始直後に赤信号に変わってしまったらどうする?

赤信号なのに対向車が突進してくる!? 矢印なしの「時差式信号」は超危険!?
赤信号前に停止線を越えていたら、信号が赤になっても右折をしていいことになっている。写真の場合、停止線を越えている2台は赤信号になっても右折してもいいということになる

 「右折できそう」と右折を開始したらすぐ赤信号に……なんてことはたまにある。この場合は違反になるのだろうか?

 判断のポイントは、「赤信号になる前に停止線を越えているかどうか」だ。

●道路交通法での赤色灯火の意味

1.歩行者は横断してはならない。
2.車両と路面電車は、停止位置(停止線)を越えて進んではならない。
3.交差点ですでに左折している車両や路面電車は、左折方向の信号が赤でもそのまま進むことができる。
4. 交差点ですでに右折している車両や路面電車は、右折方向の信号が赤でもそのまま進むことができる。この場合、その車両や路面電車は、青色の灯火に従って進んでくる車両や路面電車の進行を妨げてはならない。

 この2に「車両と路面電車は、停止位置(停止線)を越えて進んではならない」とあり、赤信号に変わる前に停止線を越えていた右折車が、赤信号となってから右折を開始したとしても違法ではない。

 しかし、「ほんの数十cmだろうけど、停止線は越えているから……」と右折を強引に開始するのはやめておきたい。右折完了まである程度の時間がかかるうえ、直進車側ドライバーの心理として、「赤信号になったのに右折開始? こっちは青信号だぞ!」と猛ダッシュしてこないとも限らない。

 右折車側のドライバー心理として、「さっさと右折しないと!」と急加速したら、クルマが制御不能に……や、横断している歩行者に気づかないことだって十分考えられるからだ。

 また、右折する場合は、「この場合、その車両や路面電車は、青色の灯火に従って進んでくる車両や路面電車の進行を妨げてはならない」とあるので、青色の信号機に従って進んでくるクルマや路面電車には十分注意して進むこと。

■結局、時差式信号機に遭遇したらどうすれば?

赤信号なのに対向車が突進してくる!? 矢印なしの「時差式信号」は超危険!?
時差式かどうかが判断できない信号機も多い。その場合は、たとえ青信号となっても右折車や歩行者の挙動をより慎重に確認してから直進しよう

 「でも、時差式信号機には “時差式”と表示があるよね?」と思われるかもしれないが、この表示がないところもあるし、そもそも「時差式って何?」というドライバーだっているだろう。

 また、左折可、直進可、右折可の3つの矢印信号がある場合、先に点灯していた左折可と直進可の矢印信号が消灯した後に右折可の矢印が点灯されるのが一般的だが、すべての矢印が別々のタイミングで点灯するものや、全方向への矢印がすべて同時に点灯されるといった信号機もあるのが現状。

 よって、通常の信号機ではない“時差式かもしれない、そうじゃないかもしれない信号機”の場合は、対向車の減速具合や歩行者信号をチェックしつつ、「自車側の矢印信号に従う」しかない。

 ちなみに筆者の場合は、“時差式かもしれない、そうじゃないかもしれない信号機”で右折待ちをする場合、自分の後方斜め上にある対向車側信号機が見える位置に来た時に、対向車側は赤か? を右サイドミラーや直視でチラ見してチェックしたり、歩行者用信号は赤になったか? まだ歩いている歩行者はいないか? などをチェックするようにはしている。

【画像ギャラリー】しくみを知らないと怖い!! 「時差式信号」(7枚)画像ギャラリー

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