■地域の色を持つ特別な店が生き残る
ユーザーに目を向けず、スタッフや会社にとって(都合の)良い店は、この10年で間違いなく淘汰されていく。では、生き残る店にはどんな特徴があるのか。
その一つの答えが「特別な店」であることだ。その実例が先日、横浜と福岡に、クラウンの専門店「THE CROWN」である。
取り扱い車種をクラウンシリーズだけに絞るこの施策は、地域の特徴を上手く理解していると思う。この地域の顧客は、クラウンだけの特別な店を求めていたということだ。
今後は千葉・愛知・東京へ店舗を増やしていくという。THE CROWNには地域性を読み、変化を受け入れた販売店の未来が垣間見える。
THE CROWNは、各地に点在する自動車ディーラーにとって良い手本だ。地域の特性を掴み、このお店でしかできない特別な体験を増やすことが、今後のディーラー運営の核になると筆者は思う。
ユーザーが求めるものは、地域ごとに差が大きい。これを正確に読み取り、地域ディーラーの役割と信じて実行できるかが、10年後の存続を左右する。
全国各地のディーラーには、地域に根差したお店になり、地域から選ばれるお店へ進化してほしい。今後生き残るディーラーは、「クルマ『も』売っています」と平然と言えるようなお店なのかもしれない。
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