決して忖度をしているわけでもなく最近のトヨタ車の完成度はハンパなく高い! 新型アルファード/ヴェルファイアは「100年に一度の出来、近年にない良い出来」と言っていいほどの成功車だ。
※本稿は2023年11月のものです
文/伊達軍曹、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年12月10日号
■そろいもそろって高評価な2023年登場のトヨタ車たち
まずは2023年に新登場した、またはマイナーチェンジを受けたトヨタ車からいってみよう。ほかのメーカーよりも多くのモデルを紹介しているが、これはなにもトヨタという超巨大企業に何らかの忖度をしているわけではない。
単純に「トヨタがたくさんのニューモデルやマイナーチェンジモデルをリリースしていて、なおかつそれらの大半が、ボジョレー・ヌーヴォーのコピーを当てはめることができるくらい魅力的だから」というだけのことだ。
基本的には「何がなんでもホメてやるぜ!」という気概が伝わってくる毎年のボジョレー・ヌーヴォーのコピーではあるが、2012年の「史上最悪の不作」というようなことを言わなければならない年も稀にある。
だが2023年登場のトヨタ車はおしなべて好印象であったため、「10年に一度!」「いや、10年に一度と言われた昨年をも上回る出来!」「いやいや、今年は100年に一度のレベルだ!」的な“ホメ言葉のインフレ”を起こしがちなボジョレー・ヌーヴォーのコピーを、ほとんど違和感なく当てはめることができたのだ。
特にクラウンシリーズの「10年に一度の当たり年」というのはまさにそのとおりであり、新型アル/ヴェルの「100年に一度の出来」というのも、あながち大げさではないように思える。
初代カローラの開発時に掲げられた「80点主義+α」の精神は、今や完全に過去の話になったといっていいだろう。
■新型クラウンシリーズに当てはまるコピーは?
●10年に一度の当たり年(1998年のコピーより)
2012年登場の210系や2018年登場の220系の出来が悪かったとは決して思わないが、2022年に誕生した35系クロスオーバーや、2023年10月に正式発表された同スポーツは、その斬新さでもってクラウンのイメージと伝統を完全に塗り替えたといっていい。
ならば1998年ボジョレー・ヌーヴォーの「10年に一度の当たり年」というコピーこそが、35系にはふさわしいだろう。
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