かつて日本でもタイヤに「鋲」を打ち込んだクルマが走り回ってたって…マジ?? もちろんマジです

クルマ自体やスタッドレスタイヤの性能向上によって、必要のないものに

 筆者が自動車の免許を取得した頃には、すでに指定地域でのスパイクタイヤが禁止されていたが、当時はまだ、田舎に行くとスパイクタイヤを履いているクルマを見かけることがあった。当時はスタッドレスタイヤの性能もいまほど高くなく、4WDの普及率もそれほど高くなかったため、「やっぱりスパイクタイヤのほうが滑らなくて安心」というドライバーの声は多かったと記憶している。

 氷結した路面ではしっかり鋲が食い込み、高いグリップ力を期待できるスパイクタイヤだが、舗装路面だとかなり走行音(ガーッ!というノイズ)が大きいことや、ブラックアイスバーンのように雪や氷の層がない路面だと、スパイクが食い込まずグリップ性能が大きく低下すること、春先になるとアスファルトがかなり削られ、補修するまでうねりが大きく走りにくくなることなど、デメリットも多かった。

 現在はスタッドレスタイヤの性能が飛躍的に向上しているし、クルマ自体も、ABSやトラクションコントロール、ESC(横滑り防止装置)の普及などによって性能が向上、以前よりも安全に冬道を走ることができるようになった。もちろん過信は禁物であるが、凍結した路面での走りは、昔とは比べものにならないほど安心できるようになったと感じており、普通に走行するぶんにはスタッドレスタイヤでも全く問題ないし、何よりも快適。環境保全や健康被害によって規制されたスパイクタイヤだが、一般的な乗用車においてはもはや必要のないものになったといっていいだろう。

昔はスパイクタイヤのほうがいいというドライバーがいたが、クルマの性能やタイヤの性能が向上したいまでは、普通に走るぶんにはスタッドレスタイヤでも安全だし、快適(Adobe Stock_ Анатолий Савицкий)
昔はスパイクタイヤのほうがいいというドライバーがいたが、クルマの性能やタイヤの性能が向上したいまでは、普通に走るぶんにはスタッドレスタイヤでも安全だし、快適(Adobe Stock_ Анатолий Савицкий)
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