スパイクタイヤは、トレッド面に金属などの鋲が無数に打ち込まれており、積雪路面、氷結路面ではスパイクが路面に食い込むことで滑り止めの効果が得られ、特に発進時やブレーキ時に効果を発揮する(PHOTO:AdobeStock_nidafoto)
現在冬用タイヤとして主流のスタッドレスタイヤは、低温下でも柔らかいゴムを使用し、路面と接触する部分に無数の細かい溝が刻まれている。鋲ではなくゴムの質と溝の機能を使って雪や氷をつかみ、グリップを確保するものだ(PHOTO:写真AC_tetsu27)
スパイクタイヤは1950年代に北欧で登場、日本国内でも70年代に積雪寒冷地で本格的に普及したが、スパイクタイヤによって削られたアスファルトの粉塵が人体に有害であるとして、80年代には製造販売が中止となった(PHOTO:写真AC_siili)
80年代後半からは、積雪地域を中心に、スパイクタイヤの使用が条例で禁止されるようになっていき、1990年には「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が施行、指定された地域でのスパイクタイヤの使用が禁止となった(PHOTO:写真AC_pichikoro)
公安委員会に届けを出した除雪車は、スパイクタイヤを履くことができる(写真AC_SATO3)
雪国以外ではあまりなじみがないが、届け出が出された除雪車は今でもスパイクタイヤが多い(写真AC_シュンgvs)
氷結した路面では高いグリップ力を期待できるスパイクタイヤだが、舗装路面だとかなり走行音が大きいことや、雪や氷の層がない路面だとスパイクが食い込まずグリップ性能が大きく低下すること、春先になるとアスファルトがかなり削られ、走りにくくなることなど、デメリットも多かった(PHOTO:写真AC_TicTac)
昔はスパイクタイヤのほうがいいというドライバーがいたが、クルマの性能やタイヤの性能が向上したいまでは、普通に走るぶんにはスタッドレスタイヤでも安全だし、快適(Adobe Stock_ Анатолий Савицкий)