初代ピアッツァ、ジェミニ、ビークロス……いまや伝説? のメーカーいすゞが遺した、ちょっとざんねんなクルマたち4選

■早すぎた怪発明? いすゞ 3代目ジェミニ(1990~1993年)

いすゞ 3代目ジェミニ(1990~1993年)。販売当時のジェミニシリーズはラリーカーとしての実績があり、3代目もそれを意識して設計されていました。実際に、1992年の全日本ラリー選手権ではクラス優勝を飾っており、国内のラリーシーンでは評価されています
いすゞ 3代目ジェミニ(1990~1993年)。販売当時のジェミニシリーズはラリーカーとしての実績があり、3代目もそれを意識して設計されていました。実際に、1992年の全日本ラリー選手権ではクラス優勝を飾っており、国内のラリーシーンでは評価されています

●「ニシボリック・サスペンション」はあまりにも曲がりすぎた!

 3代目のいすゞジェミニは1990年から1993年までの短期間、販売された小型乗用車。その特徴は「ニシボリック・サスペンション」という、西堀 稔さんが開発したサスペンションです。

 当時は4WS(四輪操舵)が流行っていた時代で、ニシボリック・サスペンションというのはその一種です。

 これにより3代目ジェミニはカーブで非常によく曲がるのですが、その曲がり方には強烈な違和感があり、「曲がりすぎて逆に怖い!」などの声があとを絶ちませんでした。

 志は高く、狙いも悪くはなかったのですが、当時の制御技術が追いついていなかったのですね。「早すぎた発明」でした。

・発売年月:1990年3月
・エンジン種類:直4 SOHC
・総排気量:1471cc
・最高出力/最大トルク:100ps/13.3kgm
・全長/全幅/全高:4195×1680×1390mm
・車両重量:970kg
・諸元記載グレード:C/C(MT)

●ざんねん度:★★★★☆

■内装までぶっ飛んだデザインにする余裕がなかったか いすゞ ビークロス(1997~1999年)

●見た目がよくても微妙に使いづらいせいで苦戦

 いすゞビークロスは、1997年から1999年の2年間だけ販売された3ドアのクロスオーバーSUVです。

 もともとは1993年の東京モーターショーに出品されたコンセプトカーでしたが、それの反応が良かったため市販化が決定されました。

 しかし、斬新な外観は魅力的だったものの、内装は既存のSUVのものを流用したため、今ひとつパンチに欠けました。

 またバックドアや給油口が鍵でしか開けられないなどの難点もあって、販売はあまり伸びませんでした。

・発売年月:1997年4月
・エンジン種類:V6 DOHC
・総排気量:3165cc
・最高出力/最大トルク:215ps/29.0kgm
・全長/全幅/全高:4130×1790×1710mm
・車両重量:1750kg
・諸元記載グレード:ベースグレード

●ざんねん度:★★★☆☆

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