■技術が進歩したからこそ勝てない部分もある
60年間、長い時間をかけてクルマは格段に良くなった。
使われている技術も進歩し、今のクルマは60年前よりも製品レベルが高いのは、間違うことのない事実だ。
ただ、ヨタハチが現代車にも負けない、驚異的なスペックを持っていたのもまた事実である。その一つが燃費性能であろう。
今とは計測方法が異なるが、当時の計測方向で燃料消費率(平坦舗装路)は31km/Lとなっている。
この数値は、空冷2気筒水平対向式ツインキャブ800㏄のエンジンと、580㎏という軽量な車両重量から生み出されていることは間違いない。
大きな力を得るために大きなエンジンを抱え、安全性を高めるために車両重量が大きくなっている現代のクルマでは、成しえない数値だ。
日々進化し、大きな期待がかけられているが故に、勝てない部分もあるということか。
ものづくり大国と言われた日本の技術進化は、すごいスピードで進んできた。
昭和レトロが見直されている今、昔の工業製品のカタログを眺めながら、思い返すのも悪くない。
昭和のカタログは、どこを見まわしても自信に溢れ、ハツラツとした文字が並ぶ。
かつての日本の元気を分けてもらえている感じがするのは、筆者だけではないはずだ。
【画像ギャラリー】60年前のカタログは誇張が凄い? 名車ヨタハチの写真はこちらから!(5枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方当時としても非力だったけれど、その代わりに得られる軽さとシンプルさが、馬力以上の効果として現れた希少な車です。
便利さや快適さを得る対価として非常に重くなった現代の軽とは比べられる対象ではありません
トヨタのS800