最近ではキーファインダータイプも登場して、ますます使いやすくなっているエアタグ。こいつのお陰で探し物を見つけるのも容易になったし、現在地がスマホにリアルタイムで見れるようになってチョー便利! でもちょっと待って、これってひょっとして愛車の盗難対策にも使えるんじゃ……?
※本稿は2024年2月のものです
文/ベストカー編集部・赤澤、写真/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年3月26日号
■追跡用タグには純正とサードパーティー品のふたつがある
キーファインダー、つまり追跡用タグといえばApple社製のAirtag(以下エアタグ)が一番有名だろう。これを同社から発売されているiPhoneと使えば、「探す」アプリで位置情報をスムーズに表示してくれる。評判として性能はいいが、値段が少し高いのがネック。
そして、現在はそれ以外にも多数のサードパーティー品が発売されている。今回、当企画担当の知り合いが「物は試しに」ということで、アマゾンでFohil社製の追跡用タグを買ってきたのだが、どこの国のメーカーかも不明な代物だった。怪しすぎる……。
ウリは何よりもエアタグよりも安価な点、iPhoneの「探す」アプリで使用できる点だろうか。これの性能は未知数だが、今回はこの2つを実際に使って検証してみようと思う。
■検証前に……条件を確認しておこう
果たして追跡用タグは愛車の防犯や盗難対策に使えるか? ということで、今回の検証は「泥棒される/追跡する役(当企画担当の私)」と「泥棒する/追跡される役」の二役を立てて実施した。一人ではできない検証なので、件のタグを買った知り合いに協力してもらった。
両者ともに最新版iOSをインストールしたiPhoneを所有しており、追跡用タグは2つとも「泥棒される役」のスマホと紐づけて設定。それを「泥棒する役」が持つ(≒見知らぬタグがそばにある)というのが今回の検証の条件だ。
検証に使った場所は、人が多く出入りしている都内の北の丸公園と、比較的人が少なく閑散としている埼玉県の秋ヶ瀬公園の二カ所を選んだ。
■Part1:Airtagが移動を検知し表示する時間
まずはタグとしての性能を試してみる。Apple製とサードパーティーで移動を検知、表示するまでの時間を計測する。検証場所は当日2.5次元系グループのライブで大混雑の北の丸公園で実施した。
泥棒される役は機材車に留まり、泥棒役はスタスタとスマホを持つファンの群衆に飛び込んでいく。
スマホを眺めること2分後。探すアプリの画面上でエアタグの位置情報が更新され、すでに私のもとから離れた場所にいることを告げてくれた。一方のサードパーティー品はというと、何も変化なし。ようやくそれが位置情報を更新したのは、開始から10分後のことだった。
●Part1 検証結果
・純正品:ほぼ即時。遅くても1~2分で更新した(条件による)
・サードパーティー:10分くらいラグがある。30分経っても更新されないことも
■Part2:純正とサードパーティーでの位置情報の正確さ
泥棒役が移動したところで、その位置情報はどれだけ正確なのだろうか?
精度の確認には、iPhoneに搭載されるGPS機能を利用した位置共有アプリ『whoo』を利用した。
GPS情報を使うためとても正確な位置情報を表示してくれるのだが、これと件のタグが指し示す場所を見比べると、泥棒役はすでに武道館前を通過し、北の丸公園内に入っていたというのに、エアタグは古い情報を表示し続けていた。
さらに待つとエアタグの位置情報が更新され、GPSが指し示す場所とほぼ同じ場所を指した。そして、サードパーティー品もここに来てやっとGPSとほぼ同じ場所を指し示してくれた。
●Part2 検証結果
・純正品:正確だが、時々頓珍漢な場所を示すことも。位置情報の更新時間の遅さが気になる
・サードパーティー:ほぼGPSと同じ場所を指すが更新時間が遅い
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