■スバル 2代目レガシィツーリングワゴン(1993年~1998年)…約37万7000台
●スバルレガシィツーリングワゴン2代目の魅力
1989年1月に産声をあげたBD/BF型レガシィは、低重心の水平対向エンジンに4WDシステムを組み合わせ、会心のヒット作となった。高い機能と優れた操縦安定性を身につけていたことに多くの人が驚いていた。
これに続く2代目のBD/BG型レガシィは1993年10月に登場。正常進化のかたちをとっている。が、商品としてのまとまりは群を抜いて優れていた。
オリビエ・ブーレイ氏が指揮を執ったデザインは、小型車枠にこだわりながら伸びやかで躍動感がある。内外装のデザインに惚れ込んで買ったユーザーも少なくなかった。
走りの実力も非凡だ。自慢の水平対向エンジンには大改良を施した。GT系はツインターボとし、力強いトルク感とレスポンス向上を図り、4WDシステムは3タイプを揃えた。サスペンションもマイナーチェンジでビルシュタイン製を新規採用。
また、クロスオーバーワゴンのグランドワゴンも送り込んだ。魅力的なモデルが多かったのも名車になった理由のひとつといえるだろう。
●全世代に見る2代目レガシィの売れっぷり
レガシィはどの代も堅実に売れているといえるが、2代目と3代目だけが累計で30万台以上販売している。現行は登場から4年目に突入しているが、いまだ10万台未満の9万5000台。ここからの挽回はあるか?
●スバル 2代目レガシィの諸元(TW GT)
・全長4670×全幅1695×全高1490mm
・ホイールベース:2630mm
・車重:1420kg
・エンジン:水平対向4DOHC・TT
・総排気量:1994cc
・最高出力:250ps
・最大トルク:31.5kgm
・価格286万6000円
●ちなみに…1993年はどんな年だった?
自民党一党支配が崩壊し、細川連立内閣誕生。Jリーグ開幕、曙が初の外国人横綱になるなどスポーツ界は話題豊富。東京湾レインボーブリッジが開通。
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【番外コラム】マツダロードスターはやはり初代が一番の売れっぷり!
国産ライトウェイトオープンの雄といえば、マツダのロードスターをおいてほかにない。
特に1989年にユーノス ロードスターとしてデビューした初代は、すでに市場は存在しないと思われていたライトウェイトオープンの市場を掘り起こし、世界の自動車メーカーを驚愕せしめた、日本の自動車史に残る名車中の名車といっていい。当然、販売的にも成功し、初代は日本で約11万8000台、世界では約42万8000台を販売した。
2代目以降はユーザーの好みの変化もあり、販売台数的には目立った数字を残せなくなったが、その存在感と運転する喜びを濃厚に伝える存在意義はいまだに色褪せない。たいしたクルマです。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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