■フィアット ドブロの評価は?
●水野和敏 取材メモ
・ドブロはシトロエンベルランゴ、プジョーリフターと兄弟車ながら、最も商用バンの雰囲気を強く感じさせる内外装だ。
・2列目シート、3列目シートはスライド機構はなく固定式だが、各シートはバケットタイプで長距離ドライブでも疲労は少ない。
・本来後部は荷室として使われる前提なので、リアサスがやや硬く、突き上げを感じる。
欧州では完全に商用バンとして使われるクルマなので、日本的な3列シートミニバンと言う評価軸で見ていくと2列目シートが前後スライドしないことや、3列目シートへのアクセス性の悪さなどが気になるかも。
しかし、2列目と3列目のシートは、座り心地やフィット性、姿勢のホールド性がよく長距離も苦にならない。
また、クルマとしての基本的な作りがよく、ストロークをたっぷりとったサスペンションはガッチリした車体と相まってしなやかに動き、乗り心地と操安性のよさを両立させている。1.5Lディーゼルターボのトルクやレスポンスもいい。
●フィアット ドブロMAXI
・全長:4770mm
・全幅:1850mm
・全高:1870mm
・ホイールベース:2975mm
・最低地上高:―
・最小回転半径:5.8m
・車両重量:1660kg
・エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・総排気量:1498cc
・最高出力:130ps/3750rpm
・最大トルク:30.6kgm/1750rpm
・トランスミッション:8AT
・WLTCモード燃費:18.1km/L
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:トーションビーム
・タイヤサイズ:205/60R16
・車両価格:429万円
■メルセデスベンツ V220dの評価は?
●水野和敏 取材メモ
・ベンツVクラスは欧州では商用バンとして使用されるケースがほとんど。多人数乗車ミニバンとして使うには、やや質実剛健。
・ゆったりした独立型2列目シートはリクライニング角度も大きく快適だが、本革シートも含めたオプションは118万4000円だ。
・2Lディーゼルターボはトルクがたっぷりあり、動力性能は余裕だ。
欧州では商用バンとして使われることが多いVクラスだが、さすがはベンツ、安定感のある操安性を作り上げている。
クルマとしては前型のCクラスがベースとなっていて、インパネの造形や車体構造などにやや古さを感じさせる。また、2Lディーゼルターボエンジンも最新の仕様と比べるとトルクレスポンスにややタイムラグを感じるのがマイナス評価。
シートは2列目が左右独立でオットマン装備、さらに本革張りのラグジュアリー仕様となっていたが、100万円以上のオプション装備。車体本体と合わせて1000万円を超えるのはちょっと高価すぎる。
●メルセデスベンツ V220d AVANTGARDE long(AMGラインパッケージ)
・全長:5155mm
・全幅:1930mm
・全高:1930mm
・ホイールベース:3200mm
・最低地上高:105mm
・最小回転半径:5.6m
・車両重量:2510kg
・エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・総排気量:1949cc
・最高出力:163ps/3800-4400rpm
・最大トルク:38.8kgm/1600-2400rpm
・トランスミッション:9AT
・WLTCモード燃費:12.9km/L
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:セミトレーリング
・タイヤサイズ:245/45R19(AMGラインパッケージ)
・車両価格:954万円
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