■狭い山道、上りと下りはどっちが優先?
センターラインのないようなかなり狭い山道では、対向車同士のすれ違い時に「こっちが行ったほうがいいのか、あちらを先に行かせるべきか……」で悩むことがある。
そばに待避所がある場合は上り下りに関係なく、待避所に近いほうがそこにクルマを動かして待つべきだが、道路に勾配がある場合は上り下りに“優先”ってあるのか?
■上りのクルマに道を譲るのがマナーだが……
実は、道路交通法に「上り側が優先である」との記載はない。だが、上りのクルマが停車→発進する時には車体が下がって事故を誘発することも考えられるため、勾配のある道では下りのクルマが上りのクルマに道を譲るべきといわれている。
これは坂道発進に少々技術が必要なMT車が多かった時代の名残りといえるが、AT車であっても勾配が急だったりするとブレーキペダルから足を離した瞬間に後ろに下がる場合があるので、通常時は上りのクルマに道を譲るほうがトラブルは起こりにくいといえるだろう。
とはいえ、勾配がある上にカーブにさしかかっていて、相手が運転に自信がなさそうに見える下り側ドライバーで「先に行ってください」と言われたなら、先に行ってあげるくらいの配慮はもっていたいもの。
■崖側、山側の場合は“山側が先”に行くほうがいい
山沿いの道路の場合は、相手が崖側であれば、上り下りに関係なく山側のこちらが動いたほうがいい。
崖側の相手を先に動かすと、接触に注意を払うあまりに崖を踏み外して転落の恐れがあるからだ。それよりも、山側のこちらが通り過ぎた後に、心と道幅に余裕を持って山側に寄せるように進行できるようにしてあげたほうが安全!
そのためには、お互いの意思疎通は正しく行いたい。運転席に座っていては、ウィンドウ越しのサインなどが意外とわからない。パッシングしてもそれが「行ってください」なのか「こちらが行きます」なのかがわかりにくい。そんな時は一度運転席から降り、「先に進みましょうか?」など“正しく”意思疎通できるドライバーでありたいもの。
今回は「迷った時の最適解」について。道路交通法で決められているものもあるが、今回の話には「マナー」もしくは「配慮」といったものもある。
クルマに乗っていても「思いやりの心」「譲り合いの心」は忘れたくないですね。
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