■ラリー予算を投入し、価格向上を抑えたのか?
では、エボVIIのこの価格はなぜ実現できたのだろうか。
実は2000年当時、三菱はまだエボVIでWRCグループAに参戦していたのだが、同年7月に発覚したのがかのリコール隠し事件だった。この不祥事が三菱を揺るがした大事件となったのは間違いないのだが、実はこの値下げには三菱のラリー用の予算が投入されたという説がまことしやかに囁かれている。
その当時の社会情勢のなか、新型エボを値上げすることに逡巡した三菱がラリー予算を削ってまで車両本体価格を歴代で唯一下げることを断行したというのも頷ける話ではある。
この件について三菱関係者に話を聞いたのだが、「目標販売台数がそれまでより増えたことが関係しているのかもしれません」とのこと。しかし、エボIVが1万台以上販売していたことを考えると辻褄が合わない部分もある。いずれにせよ「真相は闇の中」ということなのかもしれない……。
2000年春に私はエボVIトミーマキネンエディションを購入したばかりだったので、当時このエボVIIの登場には度肝を抜かれたものだった。スタイルは個人的に第2世代のほうが好きだったのだが、この値下げには釈然としない思いをいまだに抱いていたりする(笑)。
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