■トヨタ シエンタ
●ちょっと心配……2003年の登場時は評判も上々。モビリオの対抗車種として開発され、薄型燃料タンクを備えていた。ただ2011年にダイスを追加して復活した時は、「まだ売るつもりなの!?」的な空気が流れたのも事実だったりする。
●それでも売れたワケ……シエンタの存在感が増したのは、2008年登場の後継車、パッソセッテがチト残念だったから。3列目は狭く価格は割高で販売は低迷した。そこでシエンタは、2010年8月に生産を終えながら2011年5月に復活した。2003年登場のシエンタが売れるのか? と心配されたが販売は堅調。もはや今のトヨタでは作れそうもない、合理的で優秀なミニバンであるからだ。
■前評判覆し度……☆☆☆☆☆(2012年の年間販売台数=2万9926台)
■スバル インプレッサ
●ちょっと心配……先代インプレッサは5ナンバー車から3ナンバー車に拡大し、販売は低調に終わった。現行型も基本は同じ路線。好き嫌いが出そうなデザインでもあり、そこも不安視された要因。
●それでも売れたワケ……が、登場後は堅調に売れ、時間が経過すると小型&普通車の月別登録順位を高めた。2012年初頭は20位前後だが、年末以降は10位以内に入っている。アイサイトが人気を支え、10月に発売されたXVも堅調で、さらに伸びたのだ。現行レガシィのボディ拡大で、従来型のユーザーがインプレッサに流れた事情もある。クルマの性格を考えれば快挙だ。
■前評判覆し度……☆☆☆☆☆(2012年の年間販売台数=4万3108台)
■トヨタ 86
●ちょっと心配……今の時代にスポーティクーペが売れるのか? という不安は発表当時から囁かれていた。加えて86は外観も’80年代風で、やや地味。好調を保つのは難しいという意見も多かった。
●それでも売れたワケ……2012年2月に発表され、10月までは初期受注の納車も続き、月販3000台前後を保った。その後はやや下降気味だが、著しい落ち込みではない。購入するのは中高年齢層で、AE86の現役時代を思い出すのだろう。その意味では少し機敏な操舵感は彼らのツボを突くものだったといえる。
■前評判覆し度……☆☆☆☆★(2012年の年間販売台数=2万2456台)
* * *
以上、囁かれた不安要素をものともせず、販売で健闘する強者をドドッと紹介してみた。が、もし今後販売台数が低下すれば「それ見たことか」と言われがちなので、続けて頑張ってほしい。
(内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
【画像ギャラリー】発売前に「生き残れるのか…?」と心配されてた者たちだ……面構えが違う…な11台をギャラリーでチェック!(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方