■新入部員を増やすための取り組み
とはいえ、近年の明大自動車部の活動は決して順風満帆ではありませんでした。特に2022年の冬から春にかけては部員が少ないうえに、4年生は就職活動で不在に。3~4人で重整備を行い、新人戦から全関東フィギュア、全関東ジムカーナまで乗り切りました。
「予備のパーツがない。でも、先輩たちがいないので、とりあえずやってみるしかないという感じでドライブシャフトを組んでいました。それが一番つらかったですね。実はダートに復活したのは去年からですが、その人数で試合車のインテグラも作りました。私はそのころ、ほとんど合宿所に住んでいましたね(笑)」(坂井さん)
当時3年生だった坂井さんがその時感じたのは「部員集めの重要さ」。このままいくと部の運営自体が成り立たなくなるという危機感を抱いたのです。
そこで坂井さんをはじめとする部員たちは、明大カラーのチームウエアを作り、さらに大学に働きかけ、和泉キャンパス内での車両展示を実現。モータースポーツのカッコよさをアピールすることに力を入れました。
すると、効果はてきめんで2023年春に予想を上回る数の新入生が入部。現在も5人が活動中で、そのうちの2人は理系の生田キャンパスからの通い組です。
「あの時を経験したからこそ、新歓のやり方が変わりました。同期が部を紹介する動画を作ってくれ、ユーチューブで配信したところ、興味を持ってくれた人もいます。欲をいえば、2024年の新入生は10人ぐらい集めたい。明大自動車部の規模を大きくし、固めていく方針です」(菅谷さん)
■全員で実力をつけて「全員が速い」が目標
2024年の目標は全日本ジムカーナとダートトライアルでの団体表彰台獲得。1年生がメキメキと腕を上げており、上級生もうかうかしていられない状況です。また、ダートラでは今シーズンに向けて、スイフトスポーツの製作がスタート。これまでと同様、全員でクルマ作りを行っています。
「部員全員が走って速い、そんな目標も掲げています。全員が主体的に取り組み、実力をつけるからこそ、選ばれる選手も結果を残せると考えています」(同)
がんばれ明大自動車部! 入学する新入生のみなさんも自動車部のガレージに足を運んでみてくださいね。
■明大自動車部員の愛車たち……このクルマのココがイイ!!
●坂井 遼さん(法学部4年) 愛車:ルノー ルーテシアRS
インテグラかシビックが欲しかったのですが、高くて買えないので、NAのマニュアルのFF車を探していたところ、ルーテシアの性能がいいと思い、過走行の中古車を30万円くらいで買いました。人も荷物も載せられるうえに、エンジンもパワフルでスポーツ走行も楽しめます。オールマイティですね。
●菅谷洋雄さん(商学部3年) 愛車:日産 ローレル
趣味としても運転技術向上のためにもドリフトに取り組んでいて、5速マニュアルに換装済みのC35ローレル改を買いました。ドリフト車の相場も高騰しているのですが、ローレルは比較的相場が落ち着いています。ER34後期のRB25を搭載しているので、車格もパワーも違い、楽しんでます。
●戸田耕太朗さん(文学部3年) 愛車:ダイハツ エッセ
先輩がエッセを手放すことになり、それを買いました。検なし6万円で購入、車検をとって乗っています。サスペンションやシートなど、いろいろなパーツを付けていただき、その値段なので、かなりお得な買い物でした。荷物が多い時に部活まで乗ってきたり、長距離ドライブにも行っています。
●伊藤 潤さん(文学部2年) 愛車:マツダ ロードスター
ぼくの同期がロードスターで刺さってしまい、それを手放すという話がまわってきたので購入しました。ダメージは結構あったのですが、自分でパーツを見つけてきては付け直して、なんとか車検をとって乗っています。主に移動用ですが、これからジムカーナなどをやってみたいと思っています。
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