輸入BEVに補助金など出している場合ではない
なぜ、これほど低価格で実現ができたのか。それは、クルマ本体で利益を得ている従来の自動車メーカーとは根本的に戦略が違うからだ。
シャオミーは、人とクルマと家を繋ぐ、スマートエコシステムの構築を狙っているという。シャオミーが独自開発したOSによって、様々なハードウェアと接続し、生活を取り巻くあらゆる環境を、スマホおよびOS(Xiaomi HyperOS)を介して包括的にサポートしていくことで利益を生み出すとのこと。繋げる製品の種類は200を超えるそうで(BEV含む)、たとえば、移動中のクルマの中から、自宅のエアコンを付けて、お風呂を沸かす、ということも可能なのだろう。
もちろん他の自動車メーカーでも、コネクティッドというキーワードでサービスを開発してはいるが、遠隔でクルマのドアをロックしたり、エアコンを操作したりなど、まだまだ大したアクションはできておらず、シャオミーの家電メーカーならではの自由なアイディアには到底及んでいない。
「中国の、しかもスマホ(家電)メーカーがつくったクルマなんて」と思ってしまうところだが、我々が堅い頭で「中国メーカーなんて」と思っているうちに、海外でどんどん受け入れられ、市場を拡大させていったのが同じ中国の自動車メーカーのBYDだ。今回のシャオミーの衝撃はそのBYDをはるかに上回る。輸入BEVに補助金など出している場合ではないのではないだろうか。
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