訓練は必要だが、実際には活かされないことが最良だ
訓練の指揮を統括した近藤雅文、執行役員・運輸営業部長は、取材終了後の会見で「今回は初めて可動柵のある駅(今後全駅に設置予定)での訓練を実施し、ドアの位置が合わない場所での乗客誘導や、ドアと可動柵の開閉タイミングの問題点はあった。火災実車訓練は過去にも実施しているが、こうした実践的訓練によって安心してご利用していただけるよう、(引き続き)訓練を積み重ねていきたい」と語り、東海道新幹線は乗客の安全を置き去りにしないという意思を示された。
避難方法ひとつとっても、もし山間部や長距離移動を伴う駅間における不測の事態だったことを思うと、避難そのものを躊躇してしまう乗客もいるのではないだろうか。健常者ばかりが世の中ではないことや、帰省シーズンなど繁忙期の車内混雑を想像すると切りが無く、訓練内容はどこかで線引きをする必要があるのも事実だろう。
日々の鍛錬が礎となり、旅客の安全が守られていることを肌で感じた今回の訓練。日ごろから「乗客の命を守る」という使命感に満ちたJR東海社員の姿には頼もしさを感じた。
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