クルマの運転をしていてヒヤリとするのが、交通ルールを無視した悪質な運転をする「無法者自転車」。信号無視や逆走など、自動車ばかりか歩行者にも危険が及ぶ無法自転車は報道などでも取り沙汰されている。解決策はあるのか!?
※本稿は2024年6月のものです
文:齊藤優太/写真:齊藤優太、ベストカー編集部、AdobeStock(トップ画像=Provisualstock.com@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2024年7月10日号
■自転車の交通違反検挙数は年々増加
自転車の違反が増加している。自転車の交通違反や危険運転については、SNSで拡散されたり、ニュースなどでドライブレコーダーの映像が公開されたりしていることから、多くの人が知っているだろう。
ただ、拡散されたり報道されたりしている違反は氷山の一角にすぎない。
警察庁が公開しているデータによると、自転車の交通違反の検挙数は令和5年が4万4207件だった。
この検挙数を多いと考えるか少ないと考えるかは、過去の検挙数や検挙数の推移を見てから判断してもらいたい。
自転車の交通違反の検挙数は、平成26年が8070件、令和元年が2万2859件と令和5年まで年々増加傾向にある。
このように検挙数が推移していることからも、自転車の交通違反は日常的に発生し、その数が増えているといえるだろう。
これら自転車の交通違反をなくすためには、交通社会における立場(クルマより自転車の方が優先など)を利用して自転車を運転するのではなく、人や物をキズつけてしまう車両という危険性が高い乗り物を運転しているという自覚を持ち、事故を起こした際には相当の責任を負わなければならない場合があることを理解しておくことが重要だ。
また、自転車が関係する事故を防ぐために交通指導や交通違反の取り締まりをすることも重要だが、それ以上に自転車の運転者が車両を運転することに対する責任と自覚を持ち、ルールやマナーを守ることが事故防止に繋がることを理解してほしい。
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