クルマのモデルサイクルのなかには、フルモデルチェンジ並みのビッグマイナーチェンジが行われることがある。それはまさに「ここまでやるんかい……!!!」というほどの激変ぶり。ここではEクラス、リーフ、MPV、レジェンドといった名車たちのビッグマイナーチェンジを見てゆく。(本稿は「ベストカー」2013年8月10日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部
■王者であり続けるために激変! メルセデスベンツEクラス
日本導入から4年が経ったマイナーチェンジ前のモデルでも高い完成度を保っていたが、Cクラスと同様、改良箇所2000カ所以上というビッグマイナーチェンジを受けた。
目立つのはLEDを使ったヘッドライトだが、中身も凄い。
成層燃焼リーンバーンを可能とした2L直4ターボ、3.5L V6HVの設定や3L V6ディーゼルターボも新開発のものを搭載。運転支援システム「レーダーセーフティーパッケージ」にはステアリング操作のアシスト機能などが追加された。
●激変度:160
■若者受けも上々のスタイルに 日産 2代目ウイングロード
2代目ウイングロードは発売時点ではライバルとなるカローラワゴンが旧態化していたことやこのクラスのステーションワゴンが少なかったこともあり、上々の販売実績を残していた。しかし、翌年にカローラワゴンがカローラフィールダーにフルモデルチェンジされると、地味めなスタイルに代表される欠点が目立ち始め、販売も下り坂に。そのテコ入れのため、ビッグマイナーチェンジを受けた。
大きな変更ポイントはスタイルとインテリアだ。横長だったヘッドライトはシャープな形状の縦長のものとなり、それに伴いグリルなども変更。いかにも大衆車という感じだったスタイルが一気に若々しい印象に変わった。とても同じクルマとは思えない激変ぶりだ!
インテリアも独立型3連メーターへの変更、メタル調パネルやメーカーオプションのカーナビはクラス最大の7インチサイズを採用するなど、インテリアにも努力の跡がうかがえる。
マイナーチェンジ後は販売も一気に上向き大成功だった。現行モデルも変更して!
●激変度:150
■前期オーナーには痛恨? のマイナーチェンジ 日産 リーフ
EVは、パソコンや携帯電話の出始めと同じように進化代(しろ)が大きく、市販車に盛り込める技術を一気に投入するためビッグマイナーチェンジされた。最初に買ったオーナーはさぞや悔しがっているに違いない。
変更された部分はスタイルの変更こそ少ないが、80kgもの軽量化や回生ブレーキの制御見直し、EVの泣きどころである冬場の暖房性能の向上などにより、航続距離をJC08モードで200kmから228kmに延長するなどの改良が行なわれ、劇的に完成度が高まった。
販売実績は残念ながらEVの普及が本格化していないこともありそれほど変わっていないが、日産のリーフに対する本気度は素直に応援したい!
●激変度:180
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