■300との差がグッと縮んでいる
骨格的にも共通項の多い300系との最大の違いはコーナリングの応答性に感じられた。絶対的なマスの違いもあれど、250は首都高や高速道路で出くわす中高速域のコーナーでは、操舵と旋回の体感的ズレは明らかに300系よりも小さい。
また、ADASの追従性という点においてもこれ以上は自分で当て舵しないとかえって怖いというほど曲率のきつい首都高のコーナーでさえ、ぐいぐいとLKAを効かせて曲がっていってくれた。
ACCについてもZXに関しては全車速追従に加えて渋滞時支援が充実したアドバンストドライブが標準装備となるため、行き帰りが憂鬱な週末のドライブでも心強いお供となる。
電動パワステの恩恵ありがたしという感もあるが、実際、取材時もお盆直前の酷い渋滞に遭遇しながら、その楽ちんぶりにいい意味で嘆息したほどだ。ここは300系もそう遠くない年次改良で同等以上の更新があると思うが、装備的には250の現状もまったく不満のないレベルに達してはいる。
オフロード試乗の経験も含めて鳥瞰的に見ると、250の印象は「300いらず」ということになるのかもしれない。フラッグシップとしての絶対領域はオフロードでの乗り心地や走破性においてもしっかり感じられるが、オンロードを含めた日常性を加味し始めると、その差はぎゅっと縮むことになる。
想定されるあらゆる状況を清々しいまでにカバーしてくれる最高の道具。サイズを除けば250はそんな存在だと思う。3列シートや快適装備の必要がない私にとっては、いよいよベースモデルのGXがマイカー的な候補として考えられる存在になってきた。
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