■「へこらいルール」(徳島県)
阿波の黄走りの拡大版。“へこらい”とは「ずるい、抜け目がない」という意味の徳島県の方言。ウインカーは曲がる直前に出す。ちょっとしたことですぐクラクションを鳴らす、信号が赤になっても2~3台は信号無視して進む。信号黄色になるとスピードを加速する、信号が黄色で止まろうとすると思い切りクラクションを鳴らされる、前が混んでいてスピード出せないのに後ろのクルマが車間距離を詰めてあおったりクラクション鳴らす。こうしたマナーの悪い運転を「へこらいルール」と言うらしい。
■対向の直進車より先に右折する「伊予の早曲がり」(愛媛県)
交差点の右折時、対向車が接近しているのに先に曲がってしまう行為、また青信号になった瞬間に対向の直進車が走り出す前に右折する行為を「伊予の早曲がり」という。愛媛県伊予市が発祥とされる交通マナーの悪さを表す言葉で30年くらい前から愛媛県民に認知されていたらしい。
愛媛県警が発表した2023年の愛媛県内の地形別、道路形状別交通事故発生状況と見ると、無信号交差点が33.7%と最も多く、交差点付近が16.7%、信号交差点が16.4%と、交差点での事故が全体の66.8%を占めている。
愛媛県警察はこのような状況から「いけんよ!“伊予の早曲がり”は危険な交通違反です!」というチラシを作成し、交差点における交通事故の防止を呼びかけている。
【画像ギャラリー】 関西のご当地ルール、播磨道交法 岡山ルール 佐賀のよかろうもん運転って何?(9枚)画像ギャラリー■4つの交通マナーに分類して交通事故根絶を目指す「よかろうもん運転」(佐賀県)
佐賀県では県民から寄せられた佐賀県ドライバーの運転の特徴を「車間詰めてもよかろうもん」、「信号守らんでもよかろうもん」、「スマホ使ってもよかろうもん」、「合図出さんでもよかろうもん」と4つに類型し、2018年に「よかろうもん運転」と定め、マナーの悪い運転の根絶に向けて交通安全運動を展開している。
なぜ自治体自らが「よかろうもん運転」と定めたのか? 佐賀県で2023年に発生した人身事故3238件のうち追突事故は1396件で43.1%を占め、人口10万人あたりの交通事故の発生件数が全国ワースト4位となったから。それにしても「よかろうもん運転」根絶に向けた努力には恐れ入る。佐賀県のドライバーのみなさん、よかろうもん運転をしないように頼みます!
次回は「ご当地走り東日本篇」をお届けします。お楽しみに!
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