疲れにくい条件【2】視界が良い車は?
【視界の良さ】でまず挙げたいのが新型カローラだ。
ダッシュボード上部をフラットにしてAピラーを細く、そしてドアミラーをドアマウントにしてAピラーとの干渉をなくしている。これによって斜め前方の見通しが良い。
ただし、9インチのディスプレイをオプション装着した場合は、若干モニター上部が視界に引っかかるが、フラットなダッシュボードゆえに左前方のコーナーや左側の車幅も認識しやすい。
走り始めてすぐに四隅のサイズを感じ取りやすいので安心。このことだけでもプレッシャーが減り疲れにくいのだ。
もう1台は三菱 デリカD:5だ。
ミニバンはドライバーのアイポイントも高いし、それだけでも視界は良いもの。ただし、デリカD:5はそれだけではなく、車体全体のシェイプがハッキリした角型デザイン。
先代から良いところはしっかりと受け継いでいる感じ。これにより駐車時や市街地での混雑した環境でも見切りが良く、ストレスがない。リバース時モニターのバードビューを含め、ディスプレイが大画面なのも嬉しい。
疲れにくい条件【3】運転支援の使い勝手が良い車は?
【運転支援システム】最近このシステムの技術進化が著しい。将来、自動運転に進化してゆくプロセスの技術でもあるからだ。
運転支援システムとは、前走車に追従して車間と速度を自動的にコントロールするACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)と、カメラで車線を認識して車線内の中央を維持して走行するようステアリングをアシストするLKAS(レーンキーピング・アシストシステム)の2つだ。
ACCは、特に渋滞時も含めた全車速に対応したものが増え、これがポイントとなっている。渋滞時に車の方でノロノロ走る前走車に自動追従してくれたら、これほど楽なことはない。
ただし、重要なのはその「車間距離」。ACCは車間距離を3~4段階にドライバーが設定できるようになっている。この“一番短い車間距離”が渋滞ではモノを言う。距離が長いと簡単に割り込まれてしまうからだ。
この部分に関しては総じて欧州車に軍配が上がってしまう。各社の安全基準の考え方があるからだ。その部分で国産各社はマジメ。
しかし、最近の国産車はハリキリ始めた。筆頭はホンダ インサイト。最短の車間距離もまずまず近い。しかも、前走車の減速にしっかりと反応してブレーキングする。
また、ホンダ(ホンダセンシング)の場合、一度システムをONにすればACCとLKASは独立して作動する。
例えば、ACC+LKASで高速道路をクルーズしているとき、突然前に割り込まれてブレーキを踏んでも、解除されるのはACCのみでLKASのそのまま制御機能を維持する。
例えば、割り込まれたのが緩いコーナーの場合、一気に2つのコントロールがOFFになることはなく慌てない。
実は、このようなコントロールをしているのは国産ではホンダとマツダだけ。
他社の場合ACC+LKASは常にセットでOFFになり、単独で使えるのはACCだけだ。LKASは車線内の中央を走るために無意識に行っているステアリング操作をヘルプしてくれる。これを活用することで本当に疲れにくい。
そこで、もう1台挙げるのがホンダN-WGNだ。軽自動車ながら渋滞追従もこなしLKASの性能もインサイトと遜色ない。
しかも、室内静粛性高く、サスペンションの動きもバツグンな身のこなし。今回この3つの疲れにくさ指標を挙げたが、3つとも高いレベルで達成しているのがN-WGNだ。
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