多くのクルマ好きにとってガソリンスタンドは切っても切れぬもの。最近はセルフ式のスタンドもすっかり定着してきたが、意外にも知られていない事実も多い。
当企画では春休み間近にしてクルマに乗り始めた若葉マークの大学生ドライバーから、運転歴数十年のベテランまで必見の「意外に知られていないガソリンスタンドの事実」をお届けします。
ハイオク/レギュラー/軽油、それぞれの給油ノズルの色を答えられますか?
文:大音安弘/写真:ベストカー編集部
■3軒に1軒はセルフスタンドが立ち並ぶ
我々が日常的に利用しているガソリンスタンド。その模様は、この20年で大きく様変わりした。最も大きな変化は、1998年の消防法改正により誕生したセルフ式ガソリンスタンドの存在だろう。
登場当初は、安全面や利便性などのデメリットに注視し、利用を避けるユーザーも一定数いた。しかしながら、今や47都道府県の全てに普及。
全国にある30747軒のガソリンスタンドのうち、9988軒がセルフ式となっている。全体のセルフ化率は、32.3%となるが、最もセルフ化率の高い神奈川県は全体の48.9%にも上る。
つまり、全国的に見ても3軒のうち1軒は、セルフ式なのだ(※2018年3月末データ、石油情報センター発表)。
ガソリンスタンドの総数は、30,747軒であるが、年々減少傾向にあるのに対して、セルフ化率は、逆に年々高まる傾向にある。
この現状を踏まえて、ガソリンスタンドによる違いや利用ルールなどを紹介したい。
■フルサービスとセルフサービスの違いは!?
ガソリンスタンドには、前述のとおり大きく分けるとフルサービスとセルフサービスの2種類がある。
フルサービスは、利用者の要望を店員が聞き、給油を行うもの。給油中には、窓拭きや灰皿清掃などのサービスが受けられるのがメリット。
またガソリンの匂いが苦手という人もおり、今なお根強い人気がある。
いっぽう、セルフサービスは、文字通り、給油はもちろんのこと、すべてを利用者が行う。その分、人件費が抑えられるため、価格が安いのが最大の魅力だ。
最近のスタンドには、セルフ式とフルサービス式が両方を設置するものや窓拭きなど付属サービスを排して、店員が給油のみを行う「セミセルフ」というタイプもある。
セルフサービスに迫る価格を提示しているところが多い。
給油作業はお願いしたいが、価格も重視したいという欲張りなユーザーに人気だが、近隣に安価なセルフサービス式スタンドが存在するなど、ライバルスタンドとの対抗措置であることが多いようだ。
■今一度おさらいを!! ノズルの色の違いとは?
セルフ式スタンドの給油機には、3本のノズルが備わる。これは油脂の毎にノズルが分かれているため。
文字表記に加え、ノズルの色でも油脂が区別できるようになっており、レギュラーガソリンは「赤」。ハイオクガソリンは「黄」。軽油は「緑」となっている。
給油の際、ノズルのレバーを引いても燃料が出ないことがあるが、これはスタンド内部に給油機の毎の燃料供給開始用の操作ボタンがあるため。
スタンド内部の人が、給油の安全を監視カメラなどにより確認しているからである。給油中の事故を防ぐ手段となっている。
またフルサービス式でも、油脂間違いがないように、ドアミラーに給油する油脂を表示するカバーをかけるなど対策を行い、ミスを防いでいる。
ちなみに軽自動車に軽油を入れるとどうなるかはこちらの記事を見てほしい。
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