■インテリアも改良箇所が多い
インテリアは黒を基調としたコンサバスタイル。そのなかで、マイナーチェンジの変更点がまたしても多い! ドアトリムやダッシュボードのアクセントカラーはブルーからシルバーに。シートはメイン部がグレーからネイビーになり、ロゴ入りのシルバーラインも追加された。
一新されたステアリングホイールはトピックが目白押しだ。2スポーク形状になり、センターロゴがレタリングに変わり、ADAS(先進運転支援システム)の操作系統がレバー式からスイッチ式に変更され、さらにはパドルシフトも従来とは異なるカタチになった。
ステアリングヒーターも備わるとはビックリ。メーターパネルはアナログタイプからフル液晶タイプになり、センターディスプレイは8インチから10インチにサイズアップ。
ただし、ステランティスグループでは主流のTomTom製ナビゲーションが備わらない点に注意が必要だ。トグル型シフト、ドライブモードセレクトスイッチ、USBポート(タイプC)などもマイナーチェンジの変更点として挙げられる。
試乗車は2列5人乗り仕様だが、3列7人乗り仕様もあり、家族構成や用途に応じてモデルを選択できる。しかし、今時の国産ミニバンなら当たり前のパワースライドドアやイージークローザーがない! 子供や力の弱い方には不親切と思える反面、不要なメカトラブルが減るだろうから一長一短か。
セカンドシートは3座独立式と国産ミニバンでは見かけないタイプ。スライド&リクライニング機構はないが、身長175cmの筆者が座っても膝前&頭上空間の狭さは感じなかった。シートバックテーブル、USBポート、風量コントロール付きエアアウトレットなどの快適装備も備わる。
後ろが狭い駐車場では大きなバックドアは開閉できない。ただし、ドブロはリアガラスだけ開け閉めできるから、たやすくラゲッジルームにアクセスできる。
荷室容量はフル乗車時で約597L、2名乗車時で約2126Lと超広い。荷物をガンガン積むもよし、家族で車中泊するもよしと、様々な使い方ができる。なお、助手席可倒時の最大積載長は約2700mm! 大型家具も楽勝で積み込める!
■乗ってどうだ?
パワートレーンは1.5L、直4ディーゼル。130ps/300Nmと平凡なスペックだが、出足から中速域までトルクフルに加速し、8速ATの変速感も心地よい。意外だったのが静粛性の高さ。あらゆる箇所に目付けの高いインシュレーターを装着してあり、その効果もあって車内で響くディーゼルノイズはほぼなし。
マイナーチェンジしたリフターやベルランゴにも試乗済みだが、乗り味に大きな差はない。いずれも重厚感があり、凹凸をしなやかにいなすセッティング。ただし、17インチ仕様のリフターに比べると、当然ながらタイヤ剛性はやや劣る。
ADAS(先進運転支援システム)のアップデートは朗報だ。フロントバンパー下部にミリ波レーダーが追加され、アダプティブクルーズコントロールが0km/hまで追従可能になった。また、停止後3秒以内の再発進も可能となる。
初採用のレーンポジショニングアシストは単なるステアリングアシストではなく、車線内の走行位置を任意に調節できるスグレモノ。走行レーンに応じて右寄りないしは左寄りにセットすれば、ロングドライブ時の疲労軽減を一層図ることが可能だ。
■フィアットドブロ価格
フィアットドブロ(2列シート5人乗り)=414万円
フィアットドブロマキシ(3列シート7人乗り)=436万円
フィアットドブロローンチエディション(2列シート5人乗り、特別仕様車、限定80台)=426万円。特別装備はマジックトップ(固定式ガラスルーフ)、専用FIAT×Polerソフトマルチコンテナ、専用FIAT×Polerマルチユーティリティチェア2脚。
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