マツダの本命 新型CX-30は見た目でハードル上がりすぎか? 格好良いけど意外と?? 

外見は抜群のCX-30だが中身は「良いけど普通」??

写真はSKYACTIV-G 2.0搭載車。CX-30のパワーユニットは、この2Lガソリンと1.8Lディーゼルターボエンジンの2タイプに加えて、SKYACTIV-Xも2020年1月以降に追加予定

 ただし、デザインは素直に格好良いと評価できるCX-30だが、では「クルマとしてどうよ?」と問われると、マツダ3の時と同じ物足りなさを報告せざるを得ない。

 今回は2Lガソリンと1.8Lディーゼル両方に試乗したが、どちらもよくできてはいるが、「スゲー!」という感動やクラストップといった勲章がない。

 内外装デザインについては誰が見ても「渾身の傑作」というメッセージがビンビン伝わってくるのだが、それに比べると走りはいたって普通なのだ。

 ちなみに、ライバルをRAV4と想定してスペックを比較すると、2Lガソリンのスペックは、CX-30が156ps/20.3kgm、WLTCモード燃費15.4km/Lに対して、RAV4は171ps/21.1kgm、同15.8km/L。

 燃費勝負のディーゼルは116ps/27.5kgmで燃費19.2km/Lに対して、RAV4ハイブリッドは178ps/22.5kgmで同20.6km/L。

 まぁ、このセグメントのなかではむしろRAV4がダントツで、CX-30もアベレージ超えの立派な数字ではあるのだが、惜しくもトップを捉えきれていないのだ。

マツダの救世主だからこそ「継続した進化」に期待

写真はディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 1.8搭載車。WLTCモード燃費は2WD車で19.2km/L、4WD車で18.4km/Lとなる

 シャシー性能についてもしかり。以前マツダ3のインプレッションで指摘したのと同様、操舵フィールや乗り心地の質感が今ひとつで、決して悪くはないのだが、デザインから期待されるほど「良い物感」がない。

 マツダの開発陣が言う「トーションビームでもマルチリンク並みの性能が出せる」という主張には、現状のレベルでは、ちょっと賛同することはできない。

 マツダファンを心配させた売れゆきについては、CX-30の登場によってさらなる上昇基調に乗るのは確実だが、中身(とりわけシャシー)は、さらに継続した進化を期待したい。

 これが、今回CX-30に初試乗した筆者の率直なインプレッションでございます。

【画像ギャラリー】中も外も国産SUV随一の美しさ!? 新型CX-30を大解剖

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