■ボディ剛性のアップ&スピンドルグリルの採用でブランド統一感 レクサスCT200h(マイナーチェンジ)
2011年に登場したレクサスCT200hは、価格/車格的にも輸入車プレミアムCセグメントに属するモデル。
VWゴルフやアウディA3、BMW1シリーズ、メルセデスAクラスのほかにもボルボやフォード、アルファロメオなど多くのブランドが鎬を削るカテゴリーでございます。またダウンサイジング検討派にとっても注目のカテゴリー。
CT200hはそこにガチで勝負を挑むも、昨年は輸入車系が当たり年。というわけで、タイミングもよろしくマイナーチェンジが行われました。昨年でもよかったくらいだとは思いますけど……。
エクステリアでは、まずお兄さま方同様にスピンドルグリルを採用すると同時に、フロント/リアバンパーもよりワイド&ローな印象を強めるデザインへと変更。
なかには「みんな同じ顔つきで個性がない」とか「スピンドルグリルが苦手な人には総スカンをくらう」などと言う方もいるようですが、グローバルブランドとしての存在感は一台にて成らず。
また特にFスポーツに採用されるメッシュ系のソレは専用のブラックルーフとともにクール&ゴージャスなムードを醸し出し、質感の高いインテリアの印象ともマッチ。より個性も強く新鮮さでも他ブランドにも負けてない。
「THS-II」ベース(直4、1.8Lエンジン+モーターにCVTの組み合わせ)のパワートレーンに変更はなし。いっぽうでドライブフィールや乗り味には手が入り、ボディ剛性アップには近年さまざまなモデルが採用しているスポット増しや接着技術を採用。ノイズや振動の対策箇所は約100箇所にもおよぶのだとか。
結果、CT200hは進化&熟成が感じられますが、「レクサスだったら、そもそもこうあるべきなのでは」、と言いたいですわ。
EV走行はさておき、エンジンのアクセル操作に対するレスポンスも自然で、もたつきが減りドライブフィールにはリニア感が増している。
またスッキリ感のあるステアフィールやコーナリング時のリアタイヤの追従性とドッシリとした安定感も上質なスポーティさに貢献。
Fスポーツでも乗り心地がそう硬くないのもいい。開発ドライバー“匠”である伊藤氏いわく「パフォーマンスダンパーの取り付け部の剛性アップにまでこだわった」という成果なのでしょう。
JC08モード26.6km/Lという燃費性能も含め、ライバルに対する戦闘力は充分、と言えそうです。
■新設定「8Speed」を体感 レクサスGS350Fスポーツ
走り出してすぐに「おっ!?」とニンマリしたのがGS350Fスポーツでした。
乗り味はしなやかさを残すカッチリ系で、その走りは俊敏かつ軽快。昨年秋に8速ATが搭載された点がこのモデルの改良点というが「本当にそれだけか?」と思うほどにボディサイズからくる質量感と走りのバランスが絶妙。
GS350に搭載される8ATは“Dモード”で走行中、欧州車が採用するMTベースの2ペダルほどトントンと明確なシフトアップ感を出すものではなく、どちらかと言えばいつシフトチェンジしたかわからないようなスマートさがむしろGSらしくていい。
この8ATはISやIS Fにも採用されている8Speed SPDS(8速スポーツダイレクトシフト)。多段化による燃費改善はもちろんのこと、静粛性の向上にも貢献。
さらに4モードから選べる「ドライブモードセレクト」をSやS+にすれば鋭い加速力を発揮してくれますし、マニュアルモードを選んだ際のロックアップの素早さは「MTかしら?」という感覚でイケます。
ステアリングフィールもグッと重くなってトータルのドライブフィールを引き締める効果もアリ。
GS350がBMW5シリーズやアウディA6のようなスポーティなミドルクラスセダンを目指しているのか、そんなところもチラリうかがえますね。







コメント
コメントの使い方