GSからIS Fまで! レクサスはドイツ勢を超えたのか!? オールラインナップ試乗でわかったレクサス車の実力【ベストカーアーカイブス2014】

■7psアップの特別仕様 レクサスIS F Dynamic Sport Tuning

2014年モデルはカーボン製のリアスポイラーを新装着、フォグランプをLEDタイプに変更している
2014年モデルはカーボン製のリアスポイラーを新装着、フォグランプをLEDタイプに変更している

 2007年に登場以来、熟成を続けるIS F。特別仕様車の“ダイナミック・スポーツ・チューニング”はその極め付きと言えそう。

 ファクトリーチューンが行われたというエンジンは低フリクション化のみならずワンオフ仕上げに近い仕事により7psほどパワーアップして430psに。

 ボディは新しい接着技術を採用し堅牢さのなかに柔軟性を持たせた質の高い剛性強化を採用。

 また専用カーボンフロントスポイラーやリアディフューザーを特別装備し、空力性能も向上。専用チタンマフラーの採用によりベース車比で7kgの軽量になっているとか。

エンジンのチューニングはパワーアップもさることながら低フリクション化などで燃焼効率をアップ。スムースな吹け上がりをみせる
エンジンのチューニングはパワーアップもさることながら低フリクション化などで燃焼効率をアップ。スムースな吹け上がりをみせる

 V8、5Lエンジンは、アクセルをグッと踏み込んだだけで分厚い加速力をわかりやすく発揮し、踏力の微調整を繰り返すほど思いどおりのレスポンスと繊細なトルク加減が可能で本質が見えてくる。

 加えて剛性が増したボディは基本性能が向上し、運動性能アップも同時に手に入れたことがわかる。

 また試乗中、4000rpm付近から変わるエキゾースト音を数回奏でていただいただけでゾクゾク大満足。

 常識的な大人がIS Fと付き合うなら、こういう瞬間も大事なんだと思う。

インテリアでは、ドアトリムやセンターコンソールの表皮にアルカンターラを採用するなど質感を高めIS Fのスペシャル感を演出する
インテリアでは、ドアトリムやセンターコンソールの表皮にアルカンターラを採用するなど質感を高めIS Fのスペシャル感を演出する

■“最高峰”円熟の改良 レクサスLS600h

600hLは394psの5L 、V8エンジンと224psのモーターを組み合わせた余裕の動力性能で欧州3大ブランドにも肩を並べる
600hLは394psの5L 、V8エンジンと224psのモーターを組み合わせた余裕の動力性能で欧州3大ブランドにも肩を並べる

 レクサスのフラッグシップモデルであるLSは2012年にビッグマイチェンを行い、完成度はそれこそ円熟の境に入ってますます盛んな印象。

 600hLは、2.4tもある巨体を極めて静かに発進させる。引き締まったボディは速度が増すごとにフラットな印象が強まり、コーナリングも得意なもの。

 2014年モデルにメカニカル変更はなく、デイライト機能付きLEDクリアランスランプの全車標準装備と、新デザインのシャークフィンアンテナ採用、またボディカラーに新色が加わっています。

 トレンドに則った小変更は重要。ファッションやメイクにトレンドをさり気なく取り入れるのに似ている。フラッグシップモデルならなおさらです。

(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)

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