ショーファードリブンとしての役割を担うアルファード&ヴェルファイアに待望のPHEVが追加され、ついに試乗の機会に恵まれた。走行した途端に分かる滑らかな乗り味。なんて素敵なんでしょう!! これホントにミニバンだよね!?
文:国沢光宏/写真:奥隅圭之、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】アルヴェルの内装が完璧すぎ!! 至れり尽くせりの空間いつ見てもすごいよな!!(30枚)画像ギャラリープレミアムサルーンを超えたミニバンはマジだった!!
自動車評論家も40年間近くやっていると、高名な占い師の如く「黙って座ればピタリと当たる」というレベルに入ってくる(笑)。アルファードPHEV、もはや乗る前から「文句なし!」と言い切れる。
なぜか? そもそも現行アルファードがなかなか良いクルマだったりします。弱点は「もう少しボディ剛性感あったらね」と「速度上がった時のダンピングが欲しいね~」。ちなみにヴェルファイアって乗り心地硬く、好みじゃ無い。
PHEVはどうか? まず重くて剛性のカタマリみたいな走行用電池を床下に搭載している。これで剛性はハイブリッドよるはるかに上がっていることだろう。加えて重心低くなると、サスペンションもミニバンというより、乗用車のセッティングに近くなる。
ミニバンより柔ら目のバネを使いながら、理想的な減衰特性を持つダンパーと組み合わせてやるとことが可能。さらに! 車重増えることで挙動も穏やかになる。
という予想をしながら走り出すと、笑っちゃうくらいその通りでした! 乗り心地が良い! 考えてみたらホイールベースは3000mmある。これ、メルセデスベンツEクラスの2960mmに限りなく近い。重心も同じくらいだろう。
物理的なクルマの特性は同じようなもの。乗り心地という点で重い方が優位。アルファードPHEVのハンドルを握りながら「Eクラスといい勝負だな」と感じた。もはや高級車である。
試乗後、開発スタッフにEクラスの話をしたところ、実際ベンチマークしたらしい。今やLクラスのミニバンは高級セダンのように使われる。パワーユニットの滑らさはすでに圧倒的。
乗り心地でEクラスと勝負できれば、狭い4ドアセダンなんか必要なくなります。ここまできたら最高のセダンと評されるSクラスを目指したらいい。Sクラスと同じくらい上質のダンパーを使い、もう少し足回りを煮詰めれば届く!
【画像ギャラリー】アルヴェルの内装が完璧すぎ!! 至れり尽くせりの空間いつ見てもすごいよな!!(30枚)画像ギャラリー優秀な仕上がり具合に感動
ということで走り出してから10分で、すっかり感心してしまっている。クルマの紹介をしていなかった。
基本的なスペックはハリアーPHEVなどと同じ。前輪を2500ccハイブリッドのユニット。後輪をモーターで駆動する4WDに、WLTCモードで航続距離74kmとなる18.1kWhのリチウムイオン電池を搭載している。WLTCモードは比較的正確なので、街中なら60km程度電気だけで走ってくれるだろう。
電池残量なくなれば自動的にエンジン掛かってハイブリッドモードになる。その時の燃費はWLTCで16.7km/L。普通に走れば15km/Lくらいをイメージしていただければいいだろう。
凄いのはアクセル全開にして、エンジン+電池で走るときのパワーである。システム出力306ps! 2470kgと重量級のボディを軽々と引っ張る。快適だし速い。いろんな意味で凄いスペックのクルマだったりする。
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コメント
コメントの使い方ミニバンは、いっそのこと、evだけにしてはどうでしょうかね
エンジン音を完全消去できる
ムダな腰高スペースにバッテリーを置いて安定度増す
長距離ツーリング用途は少ないので航続距離にはこだわらない