ホンダeのステアリング特性は「驚き」
新しいリア駆動EVプラットフォームの四隅にレイアウトされたタイヤはすべてマクファーソンストラットによる独立懸架。
重量配分は50対50。試乗車は17インチのミシュランパイロットスポーツを履く。乗り心地はちょっとコツコツして硬いが、走り出せば快適である。
驚きはステアリング特性で可変システムにも関わらず、どんな状況でも操舵力やゲインは自然だった。
また、コーナーを攻め込んでも前輪は踏ん張り、アンダーは出ない。同時に低重心のおかげでロールも少ないので、バケットシートがあったらスポーツカーのようなドライブが可能だ。
さらに、前輪の切れ角は大きく最小回転半径4.6m。狭い道でも切り返しすることなくUターンが可能だった。
最後に開発担当の人見康平LPL(チーフ・エンジニア)によれば「フルスペックのラップトップに負けない性能を持ったクレバーなタブレットにしたかった」という。確かに言い得て妙であり、そのこだわりは随所に見られる。
しかし、そのためにBEVでは滅多に開ける必要のないフロントフッドに2本のダンパーを奢るなど「無駄遣い」も見える。
問題はライバルの存在だ。ミニSEは同じような方向性を持っているが、最高出力184ps、航続距離270kmとちょっと上手で、ベーシック価格はホンダe(約435万円)よりも55万円も安い。
果たしてホンダeが欧州でどのような活躍を見せるか、このところ特に欧州ではいいニュースのないホンダの正念場となるだろう。
◆編集部注:ホンダは、ホンダeの2020年内日本発売を明言しており、当サイトでは2020年秋頃と予想しています。
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