ジープのミドルサイズSUV「コンパス」が9年ぶりにフルモデルチェンジを果たした。新型はジープらしいタフなデザインを残しながら、48Vハイブリッドや最新の運転支援機能を採用。全長4550mmという日本でも扱いやすいサイズも魅力だ。これは売れそうな予感がする!
文:ベストカーWeb編集部/写真:宮越孝政
全幅はデカいがジープらしさ溢れるミドルサイズSUV
ジープのミドルサイズSUV「コンパス」が、実に9年ぶりとなるフルモデルチェンジを受け、2026年10月7日から日本で発売された。
コンパスは2006年に誕生し、ジープ伝統の力強いデザインを持ちながら、ラングラーなどに比べて日常で扱いやすいボディサイズと実用性を備えたSUVとして成長してきた。世界100カ国以上で販売され、累計販売台数は230万台以上に達している。
今回登場した新型コンパスが掲げるキーワードは「Urban Adventure(アーバン アドベンチャー)」だ。
ジープといえば、やはり山や川、泥道を豪快に駆け抜けるイメージが強い。しかし現実にSUVを使う時間の大部分は一般道や高速道路であり、日本なら狭い市街地を走る場面も多い。
そこで新型コンパスは、ジープらしい力強さや走破性をきっちり残しながら、街中での扱いやすさ、快適性、燃費性能、先進装備を大幅に進化させてきた。
日本仕様のボディサイズは全長4550×全幅1910×全高1670mm、ホイールベース2785mm。最小回転半径は5.4mである。
全幅1910mmはランクル300よりワイドだが、全長は4550mmに収まる。巨大化が進む輸入SUVのなかでは角張っていることもあって比較的取り回しやすく、日本の道路事情でも現実的に付き合えるサイズ感といえるだろう。
さらに今回は、従来のガソリンエンジンだけではなく48Vハイブリッドを導入。燃費はWLTCモードで19.6km/Lを実現している。
ジープのカッコよさは欲しい。でも大きすぎるSUVは困るし、燃費も気になる――。そんな日本のユーザーに、新型コンパスはかなりハマりそうなのである。
エクステリアと空力性能
ひと目見てジープとわかるデザインは、新型コンパスでも健在だ。
フロントにはジープの象徴である7スロットグリルを採用。薄型LEDヘッドライトとグリルを一体的に見せることで、従来のジープらしさを残しつつ、グッとモダンで精悍な顔つきとなった。
サイドビューでは、シャープなキャラクターラインと張り出したフェンダーがSUVらしい力強さを演出する。ホイールベースは2785mmまで拡大され、全体のプロポーションも伸びやかになった。
上級グレードのSummitには19インチのダイヤモンドカットブラックアロイホイールを採用。リアにはジェリー缶から着想を得た「X」モチーフのLEDリアランプが装備される。
さらにSummitではイルミネーテッドJeepロゴ付きのプレミアムLEDリアコンビネーションランプも装備され、夜間にはかなり目立ちそうだ。
ちなみに新型コンパスのデザインは、イタリアの自動車デザイン専門誌「オート・アンド・デザイン」が主催する「カー・デザイン・アワード2026」でブランドデザイン言語部門を受賞している。
そして、新型コンパスで見逃せないのが空力性能である。
角張ったSUVと空力性能というと、あまり結びつかないように思える。しかし新型コンパスは、歴代ジープで最高レベルの空力性能を実現した。
フラットアンダーボディやアクティブグリルシャッターに加え、ホイール周辺の空気を整えるエアダクト、エアカーテン、リアエッジ形状などを徹底的に最適化した。
これらは高速走行時の安定性や静粛性だけでなく、燃費性能の向上にも貢献する。いかにもジープらしい力強いスタイルを崩さず、その裏側では空気抵抗をしっかり減らしているわけだ。
モダンで上質なインテリア
インテリアも先代から大きく進化した。運転席正面には10.25インチのフルデジタルTFTクラスター、センターには16インチの大型タッチスクリーンを配置する。
最近はディスプレイの大型化に伴い、何でもタッチパネルの中に入れてしまうクルマも多いが、新型コンパスでは主要機能に物理スイッチを残した。運転中に手探りでも操作しやすいという点では、これはありがたい。
センターコンソールにはロータリー式のシフトセレクターを採用し、スマートフォン用ワイヤレスチャージャーも備える。
そして実用面で注目したいのが収納力だ。
前席周辺だけで約34Lもの収納スペースを確保。荷室容量は550Lあり、40:20:40分割可倒式リアシートを倒せば最大1560Lまで拡大できる。
普段の買い物はもちろん、家族旅行やキャンプ、アウトドア用品を積み込む際にも十分な容量だろう。
Summitではさらに装備が豪華になる。アダプティブボルスター付き8ウェイ電動調整シート、シートベンチレーター、マルチカラーアンビエントライト、9スピーカー&サブウーファーを備えたFOCALプレミアムオーディオシステムなどを採用。
もはや「タフなジープだから内装は質実剛健でいい」という時代ではない。街中を走るプレミアムSUVとしての快適性もしっかり追求されている。





コメント
コメントの使い方