【まさかの全勝!?】 新型スイフトスポーツと国産ホットハッチライバル徹底比較

【まさかの全勝!?】 新型スイフトスポーツと国産ホットハッチライバル徹底比較

 新型スイフトスポーツの実力はライバルとなる国産ホットハッチたちに勝っているのか? 

 軽量ボディに200万円を切るプライスタグでかつてのシビックタイプRのような面影もある、ような気がするワクワク満点なスイスポ。

 今回は9月19日にデビューしたばかりのヴィッツGRをはじめ、ノート ニスモ S、フィットRS、デミオ15MBというガチンコライバル4車と比較チェックする。こう見ると日本の現行スポーツカーも捨てたもんじゃないっす!!

文:国沢光宏/写真:藤井元輔、マツダ
ベストカー2017年11月10日号「NEWスイスポはNo.1ホットハッチか?」


■新型スイスポの車重1トン切りは称賛すべし

 スペックを見ただけでスイフトスポーツがライバルを圧倒しているだろうことは、容易に想像できることだろう。

 そもそもパワーユニットからしてワンランクもツーランクも違う。スイフトスポーツの次にパワフルなノートニスモSすら最高出力の140psこそ同じながら、最大トルク16.6kgmでまったく届かない。

 なんてったってスイフトスポーツの23.4kgmは、ターボなしなら2.3L級の排気量に匹敵するのだった。

 ヴィッツGRの109psや、デミオ15MBの116ps、フィットRSの132psなど、確実にツーランク落ちますワな。加えて車重がまったく違う。

 スイフトスポーツ、970kgしかない。ノートニスモSが1080kgなので10%以上軽いということになる。ヴィッツGRは1050kg、デミオ15MBも1010kg、フィットRSで1070kgとこれまた重い。

 ハンドル握る前から「飛び抜けた存在でしょうね」と予想できるほど。ということで乗ってみたら、やはりスタートの瞬間からトルクを感じる。

 2.3Lエンジン並に太いだけでなく、2500~3500回転までフラット。街中でも1500回転くらいでクラッチミートし、アクセル踏んだ直後からトルクバンドに入るのだった。

 少しアクセル踏んだだけでグイグイ車速が乗っていく。高回転域まで引っ張った時のエンジンフィールのワクワク感こそないが、実力からすればナンバーワンです。

■ハンドリングも優等生!!

 ハンドリングはどうか? スイフトがダンパーに採用しているテネコ社のモンロー、ヨーロッパのスポーツモデルにも多数採用されており、高い評価を得ている。試してみたら、なるほどすばらしい!! 

 優れたダンパーに共通する「しなやかながら腰がある」という奥ゆきを感じる味付け。このあたり、ザックス製ダンパーを採用しているシビックタイプRや、ビルシュタイン製のWRX STIに通じる”本物感”がある。ダンパーにウルさい私でも納得!!

 同じくらい「いいね!」なのがザックス製を採用してるヴィッツGRだ。GRはトヨタと違い、部品にもコストをかけようとしている。

 ヴィッツGRのザックスを見たら、赤いスプリングを組み合わせるなどオシャレ。ブレーキだって安っぽいスイフトスポーツと違い、デザインまで考えたカッコよいアドヴィックス製のキャリパーが組み合わされるのだった。足回りの「こだわり」という点でヴィッツGRに届いてない?

 同じく標準モデルと違うダンパーを採用しているノートニスモSながら、残念ながらKYB製。ニスモ側から厳しい注文をしただろうけれど、期待したレベルに届かなかったんだと思う。

 減衰力を出そうとした途端、ガチガチになっちゃった? 乗り心地がガチャガチャしてるわりに減衰力は出ておらず、コーナーを攻めると落ち着かない感じ。本当に足回りを追求したいのなら、もっとコストをかけなければアカンです。

 という点で割り切ってるのがデミオ15MB。競技車両のベースモデルということで普通のダンパーを付けている。したがってスポーツモデルという雰囲気なし。むしろダンパーにコストかけて車両価格上がるよりいいと思う。

 フィットRSは、いわゆる自動車メーカーが作る「ちょっとスポーティなグレード」用の足回り。乗り心地と操縦安定性のバランスを追求した普通の国産車の足回りだと理解していただければOK。

かつてよりダンパーにはこだわりぬいているスイスポ。新型もテネコのダンパーが装着される
かつてよりダンパーにはこだわりぬいているスイスポ。新型もテネコのダンパーが装着される

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