パワフルなリアモーターにJEEPのこだわりを感じた
日本車のハイブリッドの4WDもリアに独立したモーターを搭載し、駆動するが、いかんせんリアが弱い(パワーがない)。これはバッテリー容量が小さいことに起因する。
それに対しプラグインハイブリッド化することでバッテリー容量が大きくできるので、リアのモーターのパワーアップが可能になる。
実際にレネゲード4×eのリアモーターは、定格出力が60ps(最高出力128ps)、250Nmとかなりパワフル。
ちなみにRAV4 PHVのリアモーターは54psということからも、レネゲード4×eのリアモーターがパワフルなことがわかると思う。
このリアモーターがパワフル、トルクフルというのが注目ポイントで、今回は街中での試乗のみで、オフロードは試せなかったが、リアモーターのスペックを見ただけで、オフロードを走っても楽しいだろうな、と想像できる。
というのも、オフロード走行にパワフルなリアモーターは必須で、電動化しながらもオフロード走行にこだわるジープの「4WDはお家芸だ」という矜持を感じる。
約300kgの重量増の走りへの影響
では、走ってどうだったのか?
まず車に乗り込んで感じるのが、Aピラーが立っているので圧迫感がないのがいい。そしてジープの中ではコンパクトだから取り扱いやすい。これは4×eに限らず、ガソリンモデルにも共通する魅力だ。
レネゲードのガソリンエンジン搭載モデルはキビキビした走りが魅力だが、4×eはプラグイン化により車重は1790~1860kgとなり、これはガソリンモデルに比べて約300kgも重くなっている。これは走りへの影響は無視できない。
走ると確かに重さは感じるが、プラグイン化によりバッテリーを低い位置に搭載しているため低重心化されていることもあり、4×eはキビキビというよりも、ドッシリとした感じの走り味だ。あとサスはガソリンよりも硬いかなと感じる。
4×eはリミテッドとトレイルホークにそれぞれ設定されていて、システム出力はリミテッドが191ps、トレイルホークが239psとなっている。ベースのガソリン車がそれぞれ151ps、179psに対して大幅にパワーアップしているため、加速性能などに対する車重増は気にならない。
なお、トレイルホークには走行モードにROCK(岩場)モードが追加されている。(リミテッドにはない)
レネゲードはもともとうるさいクルマではないが、4×eの静粛性はクラスアップしたような上質感がある。
インターフェイスにJEEPの心配りを感じる
今回の4×eを試乗してすばらしいと感じたのはインターフェイス面で、センターディスプレイ、ナビのレスポンスがよく、触っただけですぐに情報が得られるのがいい。この手の操作の時に時間がかかると運転していてストレスになるから助かる。
そのレスポンス抜群のセンターディスプレイは、パネルを触るだけで細かな情報を表示することができる。
通常、プラグインのバッテリーの回生などは、矢印が出たりするだけだが、4×eは具体的な数値などが表示されるなどいい仕事をしている。
ジープの武骨なイメージとは裏腹に、乗り手に対する気配りが行き届いていることに好感を持った。
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