2017年9月14日に発表され、同年12月14日に発売されたマツダの新型SUV「CX-8」。
これまで日本市場ではあまりヒット車を生み出せていない「3列シート仕様のプレミアムSUV」というジャンルに所属しており、「どれくらい売れるのか」と思われていたが、2018年1月19日にマツダは「発売後1カ月で受注台数が12000台を超えた。これは計画販売台数(1200台)の10倍超」と発表。
CX-8、売れてます。
どこがよいのか。どうよいのか。自動車ジャーナリストでありレーシングドライバーでもある松田秀士氏にじっくり語っていただきました。
文:松田秀士 写真:平野学
ベストカー2018年1月26日号「この冬の見逃せない新車特集」より
■小さいものを伸ばしたのでなく、大きいものを縮めた
2017年2月のCX-5フルモデルチェンジで「フェーズ2」へと進化したマツダの新車群。その裏でMPVやプレマシー、ビアンテが姿を消している。
北米や中国市場ではミニバンよりも3列シートSUVの人気が上昇中でもあることから、3列シートSUVの投入はマツダにとって重要課題。
もともと北米ではCX-8より大きな「CX-9」(日本市場では未販売)が販売されていて、人気は上々。
ボクも昨年WCOTY(世界カー・オブ・ザ・イヤー)試乗会でL.Aを走り回った。その時の印象は、乗り心地とハンドリングのバランスのよさ。2列目、3列目シートの居住性のよさだった。
一見、CX-5のボディを伸ばして3列シートモデルを作った。と、思うかもしれないが、CX-8はCX-9のプラットフォームを採用していて、サスペンションアーム類はCX-9のモノを短くしてセットしている。5人乗りのCX-5よりも6~7人乗りを考慮して、より剛性の高いサスペンションとしているのだ。
車幅はCX-5と同じ1840mmとしているので、外から見る大きさのわりには運転はしやすく、Aピラー周りの側方視界もドアミラーをボディマウントとしているので良好。駐車時などは360度モニターによって安心させてくれるので大きさをあまり感じさせない。
ただし、ディスプレイモニターのサイズがほかのマツダ車と共通なので、いまどきのクルマのわりには小さい。
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