■新型が登場して注目の86/BRZ FA20NAの価値
NAのFA20搭載の86(前期C型)との付き合いはもう5年4万kmと、私の20台近い車歴のなかでは一番長いものとなった。
FA20の美点はパワーと楽しさ、燃費のバランスのよさだ。
パワーに関しては「モアパワー」という声もよく聞く。しかし、私は86の「タイヤに頼らない」という当初のコンセプトを尊重して比較的ローグリップなタイヤを履き(変なタイヤを履かせているということではない)、大したスポーツ走行をしていないこともあって充分に速く、パワードリフトも可能と不満はない。
楽しさは私の86はノーマルの吸排気系のままだが、排気音は充分、吸気音も吸気音を強調するサウンドクリエーターがワクワクさせてくれ、いまだに飽きていない。飽きても多数のアフターパーツがまた楽しませてくれるだろう。
燃費も高速ならリッター15~16km走るのもあり、総合するとカタログどおりのリッター12~13kmと期待以上だ。
また、NAのFA20はC型までは高回転の回転フィールがガサツなところもあったが、D型でずいぶん滑らかになり、E型以降の後期ではパワーアップによって迫力を感じるほどになっており、改良を重ねた点にも好感を持っている。
次期86&BRZはNAのFA24になるようだが(編集部註:先日の新型BRZ発表で2.4Lエンジンの搭載が明らかになった)、このことは一般ユーザーにとっては楽に走れるようになる点、ドリフトもしやすくなりそうと、いいこと尽くめだと思う。
しかし、モータースポーツを考えると2.4L NAだと「ラリーなどに使える(出られるという意味)のだろうか?」という懸念がある。そのため、次期86&BRZには、「競技用にFA20を積んだグレードが欲しい」というのが矛盾する私の希望だ。
(TEXT/永田恵一)
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