動力性能ではデミオ ディーゼルが優勢
では、動力性能はどうか。試乗車は3気筒1.0L直噴ターボのTSI。日本で最もポピュラーになりそうなモデルだ。トランスミッションは7速DSG。
アイドリング時など3気筒独特の振動感がやや伝わってくるが、信号待ちなどで停車するとほとんどアイドリングストップするので気にならない。
発進加速もとてもスムーズで、エンジン回転が1000rpmを超えてしまえば4気筒エンジンと変わらないくらいのスムーズさで加速する。
では、動力性能を国産2車と比べてどうだろう。デミオのディーゼルターボならボクはこちらの極低速域のトルク感を選ぶ。なんといっても力強い。
ただし、高速域でデミオは少し頭打ち。その点ポロは高速域になるほど伸びが良く、7速DSGの適切なギヤレシオで気持ちよく加速する。スイフトはハイブリッドらしい賢い加速感だ。スイフトとならポロは互角だろう。
3ナンバー化の新型ポロは“買う価値あり”か
今回のポロの試乗で驚かされたのは、アウトバーン速度無制限の区間を雨の中160km/h巡行したこと。風切り音を含めた室内静粛性が高く、直進性が素晴らしいことが印象的だった。
やはり、ホイールベースの延長と新しいプラットフォームの剛性を強く感じた瞬間だった。
安全装備類では、いわゆる半自動運転に準ずる上位モデルのものをほとんど継承していて、ないのは車線内中央維持のレーンキーピングアシストぐらい。ただし、車線からはみ出しそうになった時は警告を与える。
また、駐車支援システムの「パークアシスト」が装備されているので、高齢者や苦手の主婦層にもアピールできそう。
ドイツは一般道でも100km/h制限があり、速度域が高い国柄です。そこで生まれた新型ポロは、このクラスのハードルを一気に上げそう。
では、大きくなったサイズ感を含めて、新型ポロを買う価値があるのか? まだ、日本での価格は未発表ながら、ボクは価値ありと判断する。車としての価値観が大きく進歩していて、安全性を含めた総合評価で兄貴分のゴルフに迫る勢い。日本導入、夏頃になるとのことで、興味のある方はもう少しお待ちを。
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