エスカレードとは異なる芯のあるスッキリとした乗り味がXT6の魅力
グランドチェロキーのライバル車としてピックアップしたのが、キャデラックXT6プラチナム。このクルマも3列シートを配するSUVで、車両本体価格は899万円だ。
キャデラックXT6は2019年12月に日本市場に導入された6人乗りの3列シートSUV。空力特性に優れた均整の取れたプロポーションと、昼夜を問わず遠くからでも一目でキャデラックと分かるスタイリングが特徴だ。
ボディサイズは全長5,060mm×全幅1,960mm×全高1,775mmでグランドチェロキーと比べると一回りコンパクトなサイズとなっている。しかし、インテリアはグメントでトップレベルの室内空間を実現。2列目、3列目のレッグスペースとヘッドクリアランスはゆとりのスペースを生み、6人の乗員全員が快適でゆったりとしたドライブを楽しめる。
またラグジュアリーな空間を追求し、トリム表皮、ルーフライナーのスウェード材、また、セミアニリン仕上げの本革シートやこだわりのクラフトマンシップから生まれたウッド装飾など、厳選された上質な素材を採用。オーディオにはキャデラック初のBOSEがチューニングした14スピーカーシステムを搭載する。
搭載するエンジンは最高出力314ps、最大トルク368Nmを発生するハイオク仕様の3.6L V6DOHC。トランスミッションは9速ATが組み合わされ、駆動方式は電子制御の4WDとなっている。
運転支援システムは、レーダーやカメラ、センサーを用いた高度な技術を採用。対向車を直接照らすことなく常に最適な夜間の視界を確保するインテリジェント・マトリックスLEDヘッドランプを標準装備するほか、アダプティブクルーズコントロール、サイドブラインドゾーンアラート、リアカメラミラー、歩行者対応リアブレーキなど20以上の最新安全装備を搭載している。
キャデラックXT6の乗り味は、インテリジェントAWDやリアルタイムダンピングサスペンションによって、ソフトな中にも芯のあるしっかりとした乗り味となっている。
グランドチェロキーと比べるとフワッとした感触が少なく。穏やかな中にも芯の通った印象。しかし欧州SUVのようなガチッとした硬さはなく、運転していると、アバンギャルドなニューヨークの街中を走行しているような感覚を覚える。
グランドチェロキーもキャデラックXT6もラグジュアリーな仕立てとなっているが、グランドチェロキーが郊外ならば、XT6は都会的な雰囲気が漂うなどキャラクターは分かれている。しかもXT6は左ハンドルしか用意されておらず、外観そして本革を多用したインテリアともにアメリカン濃度は相当高い。
欧州のSUVは高い走行性能を追求しているが、グランドチェロキーやキャデラックXT6といったアメリカンSUVは大らかな乗り味を追求しており、同じSUVでも文化の違いを感じることができる。個人的にはグランドチェロキーの、大らかでまさに大陸的な乗り味には非常に好感が持てる。
【画像ギャラリー】新型 グランドチェロキー、キャデラックXT6。米国製3列シートSUVの詳細をチェック(28枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方