ピュアスポーツのBRZとラグジュアリースポーツの2シリーズクーペ
試乗してみると2台のキャラクターは大きく異なることがわかる。ズバリBMW220iクーペMスポーツは、ラグジュアリースポーツであるのに対して、BRZ Sはピュアスポーツカーだ。どちらもリアタイヤへのトラクションの掛かりが良く、ハンドルに対して非常に素直な旋回性能を見せる。
220iクーペMスポーツのハンドリング特性がニュートラルな味付けに対して、BRZはややアンダーステア気味だ。FRなのにアンダーステアと聞くと嫌な感じだが、多くの人が乗りやすいようにということを考えての味付けで、ポジティブに捉えている。
乗り味は、220iクーペMスポーツのデバイスを効かせた重厚感のあるフラットな乗り味に対して、BRZは軽快さを前面に押し出した走りが特徴。ロール量も適度に感じさせてくれるので、ドライバーは今クルマがどのような状態で走行しているのかが把握しやすいのだ。
そして、BRZのどこまでも廻っていきそうな感覚は2.4L水平対向4気筒自然吸気エンジンという大排気量・自然吸気ならではのもの。こういったフィーリングをこの時代にあじわえるのも非常に尊い。
安定感抜群のラグジュアリースポーツが欲しいというのであれば220iクーペMスポーツだろうが、ドライバーがクルマを操る感覚をダイレクトに感じられるのはBRZのほうだ。しかも価格差が200万円もある。
そうなるとFRを手軽に楽しめるという点で見ればBRZに軍配を上げたい。さらに言えば、スポーツカー=MTと言われがちだが、アイサイトを搭載したBRZはATでも十分スポーツを堪能できることを証明し、これまでの常識を覆してくれた。
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