市街地の燃費は意外な結果に!?
一般的にストップ&ゴーが多い市街地の燃費では「モーターでの発進やEV走行での巡航、回生制動によるバッテリーへの電気の戻しがあるハイブリッドが有利」と言われている。
だが、意外なことにコンパクトSUV対決ではカタログ燃費に対する達成率だけでなく、実燃費でもCX-3ディーゼルがヴェゼルハイブリッド4WDを上回った。
この結果は高速道路と同様に、車重が重い4WDのヴェゼルに1.5Lエンジン+1モーターハイブリッドを組み合わせるとEV走行領域が少ないなど、効率が今ひとつであるためだろう。
Dセグメントセダン対決は定説どおりアコードハイブリッドが圧勝。市街地ではシームレスな加速とエンジン音の静かさというハイブリッドの美点も光った。しかし、アテンザディーゼルも車重1670kgの4WDで12.7km/L走っており、アコードハイブリッドがよすぎるだけで、十二分な燃費と言える。
【市街地編の結論】
ディーゼルは昔とは比較にならないとはいえ、アイドリング中の振動&騒音が気になるのは事実。アイドリングストップがあるとはいえ、クーラー全開となる夏場はアイドリングストップしにくくなり、また12Vバッテリーの交換費用を気にして、アイドリングストップをオフにしたら振動&騒音から逃れられない。快適性の高いハイブリッドの勝ちだ。
【総評】
ハイブリッドとディーゼルの白黒をつけるのは、得意分野が違うため難しい。
傾向としてはセダンやハッチバックで、車重が軽く街乗りが多いであろうコンパクトカーなら「ハイブリッド」。Cセグメントならイーブン。車重が重いDセグメント以上と空気抵抗などの負荷が大きいSUVやミニバンは「ディーゼル」だろう。
実際には燃費だけでなく、マツダのディーゼル車のMT設定のようなクルマ自体の魅力や楽しさも加味して選ぶといいと思う。
【永田恵一】
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