■オフロードを意識したチューニング! 日本の道では物足りない…!?
試乗車は3.5Lガソリンツインターボ。GRスポーツはガソリン、ディーゼルに1グレードずつ。ガソリン車は7人乗り、ディーゼルは5人乗りとなっている。
指紋認証のキーをスタートボタンにかざして、エンジンスタート。エキゾースト音も静かだ。
個人的なイメージとしては、かつてパリダカールラリーで活躍していた三菱が、パジェロをベースに、「パジェロ・エボ」という競技参加車両に似たモデルを発売したことがあった。GRスポーツもダカールラリー出場ドライバーのアドバンスを受けているなら、もう少しチューニングマシンに近づけてほしかった。
ホールドのよいGRシートに包まれてスタート。乗り心地はノーマルモードでも硬めだが、横揺れも感じる。この動きは程度の差はあるものの、スポーツSも同じ。コンフォートモードだとちょっと硬さはマイルドになる。
V6ツインターボは1800回転あたりからトルクが太くなり、5500回まで上昇する。エンジン音も3000回転でも高まらず、ツインターボトルクでグイグイ引っぱる。
10速ATはシフトショックも小さく、スムーズに加速する。シフトはマニュアルモードはシフトレバーのみ。パドルの設定はない。0→100km/h加速は6秒台のマーク。重さ2.5トン以上の巨体が全開加速する様子は大迫力。100km/h巡航は10速1200回転。9速1400、8速1600回転だった。
加速テストなどで不満だったのはブレーキ性能。ブレーキは前後輪ともにベンチレーテッドディスクを装着。ペダル踏力は重めで、初期制動での食いつきが甘めなのだ。そこからさらに踏みこんでいくと、じんわりと強力な効き味を体感させてくれるのだが、スポーツ走行しているときや、高速時での初期制動はもう少し強力なほうが、安心感を持てる。ブレーキング時のノーズダイブはノーマル仕様よりも抑えられている。
ハンドリングはNORMALモードでも重めの操舵力、コーナーではきりこみも重く、戻しも強め。モードをSPORT・Sに切り替えると切りこみの重さと抵抗は強くなる。日常使いではCOMFORTモードが最も適しているように感じた。
今回はオフロード走行は行なわなかったがおそらく、このサスペンションは本格的なオフロードを高速で走破するときにマッチしたセッティングなのだろう。個人的に、2000年代初めにランドローバーの海外試乗会時のパリダカラリーのコースの一部を走行した経験を思い出した。日本の道では、新型GRスポーツの実力を試せることは数少ないと思われる。その意味ではこのクルマは国際規格のスーパーカーと言える。オンロードよりオフロードで実力が発揮できるクルマといえそうだ。
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