レクサスES&マツダアテンザ 激辛開発者が一刀両断 「快感は期待できない」【水野和敏が斬る!!】

■【総評】アテンザ90点、レクサスESは89点

【アテンザXDプロアクティブ総評】90点

 バリューという点から評価すれば90点だ。マツダはしっかりとマジメにアテンザというクルマを育ててきたことを感じる。

 特に絶讃するようなユニークポイントがあるわけではないが、逆に決定的にダメな欠点がない。ここがとても大切なところで、なかなか欠点のないクルマは少ない。

「悪いところもないが、突出して凄いところもない」と水野さんは語る。しかしこのクラス、この価格ならば問題ないとのこと。あとは排ガス対策のために犠牲になっている、パンチとレスポンスをどう考えるかだ

 ただ、EGRと燃焼制御だけで排ガス対応をクリアさせてきたディーゼルエンジンは、それがゆえに少々パンチに欠け、レスポンスにも劣るのが気になる。

 次世代のユーロ7対応を考えれば、マツダもいよいよ黒煙やNOx触媒、そして尿素システム導入などを再検討せざるを得ないのか?

【レクサスES300h Fスポーツ総評】89点

 正直、評価に悩まされるクルマだ。カムリと基本プラットフォームを共通に開発されながら、まったく違った個性を与えることに上手く成功はしている。

 デザインやインテリアの質感などからレクサスのプレミアム感やスポーティさなどを上手に演出している。

リアフロアの剛性不足あなど課題はあるが、インテリアやデザインの質感も上手になったと評価

 一方、カムリでは感じなかったリアの剛性不足に起因する位相遅れやブレーキのふらつきはやはり気になる。

 フロントをクイックに動かしてスポーティなハンドリングを演出していることはわかるが、やはりリアとのバランスをキッチリと仕上げたうえで演出をしてほしいのだ。

 この部分が11点マイナスの要因だ。

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