国産アッパーミドルセダンの雄、トヨタ カムリ。
セダン人気が低迷しているといわれるなか、直近の2019年7月は1950台を販売。基本的には北米向けの大型セダンという趣ながら、日本でもきちんと売れている希少な国産セダンのひとつだ。
たしかに、ボディサイズは大きいものの、実際に乗ってみると思いのほか、走りはシャッキリしていて、ハンドリングも良好。予想外によくできているのが偽らざる印象だった。
そんなカムリの日本仕様は、2.5Lハイブリッドのみで、システム出力は211ps。これはこれで必要充分ではあるのだが、スポーツセダンというには少々物足りないところ。
ところが、カムリの北米仕様にある3.5L・V6エンジンモデルが、日本にも上陸したという!! 300馬力超を誇る最強のカムリとは??
文:ベストカー編集部
写真:池之平昌信
ベストカー 2019年8月26日号
見た目も中身も戦闘力アップ! 最強カムリの全容は?
米国ケンタッキー工場で生産されたカムリにトムスが手を入れたコンプリートモデルが「C35」。エアロパーツ、チタンテールのマフラー、ホイールなどトータルで美しくドレスアップされている。
まるで「オートサロン」の世界からやってきたような艶と高級感、オーラを放っている。横にセクシー美女が立っていないのが不思議なくらいだ。
「でも、どうせ走りはノーマルでしょ?」と思って、左ハンドルの運転席に座り、エンジンスタートボタンを押すと、V型6気筒、3.5Lのエンジンが、「ドロロロ」と眼を覚ました。うるさすぎないオトナサウンドが気にいった。
そして、青信号でスロットルをちょっと(数ミリ〜1センチ)踏み込むだけでクルマはグン! と反応して加速開始。
トルクが分厚いうえに8速ATだから、1500回転前後で街中の流れに楽に乗っていける感じ。もちろん、そこから踏み込めば野獣のような鬼加速も可能だろう。
それもそのはず、スペック表を確認すると、国内のカムリ(2.5Lハイブリッド)よりも圧倒的にトルクフルで、馬力にいたっては90馬力増し(編注:国内仕様ハイブリッドのシステム出力は211馬力)!!
じゃあ「直線番長」なのか? と思ってコーナーを曲がると……しなやかな脚でクイっと曲がる。ローダウン車なのに乗り心地も良好。さすがトムスの絶妙なセッティング。
パドルを駆使してシフトダウンしながらコーナーへ入っていくような走りをしても問題はない。だが、ここは違いのわかる男、オトナとして余裕の走りを楽しみたい。
美人帰国子女のCAMRY。トムスのお墨付きコンプリートカー。スペシャルなスポーツセダンが欲しいなら、この選択は大いに「あり」だ。
301馬力の“最強カムリ” 気になる価格は?
トムス C35のベース車は、北米カムリの「X SE」。
3.5L・V6エンジンに8速ATが組み合わせられている。そして、注目の価格は650万円。決して安くはないものの、“日本で普通に買えない”国産FFスポーツセダンの選択肢としては面白い存在だ。
販売を行うのは、コンプリートカーや並行輸入で実績豊富な「E・Rコーポレーション」。保証もしっかりしていて安心して乗れる点も、この手のクルマを購入する際には嬉しいポイントだ。
ちなみに、輸入台数や期間にも限定はないとのこと。
主なスペックは以下のとおりとなっている。
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