「特務機関NERV(ネルフ)」をご存じでしょうか。あ、いやもちろん『エヴァンゲリオン』シリーズにおける国連直属の超法規的機関…という説明でも間違いではありませんが、本稿では「日本に実在し、Twitterで活躍しているほうのNERV」をご紹介します。防災アカウントとしてSNS上で活躍してきたNERVが、このたびさらに現実世界に強く関りをもって防災に従事し、それを三菱自動車とトーヨータイヤが応援する…という、とてもいい話をご紹介いたします。【PR】
文/ベストカーWeb編集部 写真/中里慎一郎
取材協力/トーヨータイヤ、三菱自動車、ゲヒルン
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■フォロワー124.7万人の防災アカウント
わりと濃いめなTwitterユーザーであればご存じの方も多いであろう「特務機関NERV」。設立のキッカケは2010年に、情報セキュリティの会社である「ゲヒルン」(←この社名で「おっ!?」と思った方は濃いめの『エヴァ』ファン)を創業した石森大貴氏が、本業の合間に開始したTwitterアカウント。
災害と防災に関するニュースをSNS上に流すアカウントとして趣味の一環で開始したところ、2011年3月に東日本大震災が発生。宮城県石巻市にある石森氏の実家が大きな被害を受けたこともあり、この「特務機関NERV」を本格的な防災アカウントとして運営していくことになる。
電力不足を補うために実施された計画停電と、節電への理解を呼びかけるためにSNS上でおおいに盛り上がった「ヤシマ作戦」をへて、Twitter上でフォロワーを増やしていく「NERV」アカウント。「さすがに正式に許可をとらないとマズい」となって『エヴァ』関連の著作権を管理している株式会社カラー、キングレコード、グラウンドワークスへ連絡すると、「お互い知らないことにしておきましょう」と言われることに。
(こういう、細かい事務手続きを厭わないところが成功の秘訣だと感じました)
以降、「そろそろやめましょう」と言われることを覚悟しながら毎年1回「使い続けてもいいでしょうか」と連絡すると、毎回「いいですよ」と返事が来るとのこと。いい話だ…。
2013年9月にはアカウントを「災害情報共有システム(Lアラート)」に接続することで、いち早く防災情報をタイムラインへ流せるようになり、フォロワー数は増加を続ける(2021年6月時点でフォロワー数はなんと127.4万人)。
2018年末にはエヴァ関連の忘年会へ行くことになって、そこで(あくまでこの時点では自社名「ゲヒルン」を使うつもりで)関係者に「防災アプリを作ろうと思うんですが」と話すと、「いいですね、NERVの名前を使いましょうよ」という話になって、そのうえ気象庁とも連携することになり、アプリのリリースの際(2019年9月1日)には気象庁から公式コメントも出ている。
話が雪だるま式にどんどん大きくなってゆきます。
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