マジで夏も冬もちゃんと使えるの!? 最新オールシーズンタイヤの実感とメリット

マジで夏も冬もちゃんと使えるの!? 最新オールシーズンタイヤのメリットと実感

 夏も冬も、ひとつのタイヤで。これまでそう多くなかったオールシーズンタイヤが、いま急増中だ。

 その名のとおり、雪道も含めて1年中使えるという触れ込みだが、気になるのはやはり、どのようなユーザーに適しているのか? ということ。そうしたなかでTOYO TIRES(以下トーヨータイヤ)が2019年に発売し、拡充させてきたのが「CELSIUS (セルシアス)」だ。

 この最新オールシーズンタイヤを、夏と冬、ドライ・ウェットからスノーまで、さまざまな路面で乗りつくしたモータージャーナリストのまるも亜希子氏が、「オールシーズンタイヤってどんな使い方が正しいの?」という点から解説。コンパクトカーのド定番、ヤリスに履かせ、改めて走った「実感」も含めてレポートしよう。

文/まるも亜希子
写真/奥隅圭之、TOYO TIRE株式会社 【PR】

【画像ギャラリー】トーヨータイヤ オールシーズンタイヤ「CELSIUS」の走りをチェックする


一年中履きっぱなしでOK? オールシーズンタイヤ 本当の使い方と注意点

写真はTOYO TIRESから発売されたオールシーズンタイヤ「セルシアス」。サイズバリエーションが豊富で、SUV、ミニバン、コンパクトカーなどさまざまな車種に対応している

 オールシーズンタイヤって最近よく聞くけれど、自分のライフスタイルに合うのかどうか? どんなメリットがあるのだろう? よくわからない人も多いはず。そこでまずは、どんな人に合うのかを整理してみようと思う。

 冬になると毎日のように雪が降り、春まではずっとアスファルトが雪や氷で覆われた状態になる地域には、やはり従来どおりスタッドレスタイヤがおすすめだ。

 でも、雪は降るけれどほとんど積もらずに溶けてしまう地域や、雪が降るのは1シーズンに1〜2回という地域。そうした地域でクルマのある生活をする人たちのなかには、積もらない雪や年に1〜2回の雪のためにスタッドレスタイヤを購入し、履き替えることが負担になっている人も多いのではないだろうか。

 例えばマンションなど集合住宅では、履き替えたタイヤを次のシーズンまで保管しておく場所に困るケースも多く、履き替えるために持ち出すのも重労働。置き場所には困っていなくても、ショップでの履き替え作業は混み合って時間を取られるし、毎回の作業費用も負担になってしまう。

 そうした保管場所のネックや履き替え作業を負担に感じている人にこそ、メリットが大きいのがオールシーズンタイヤ。夏も冬も関係なくずっと履いたままでいられるのだから、悩みはすべて解決してしまうだろう。

トーヨータイヤによる雪道での制動性能比較。セルシアスは、スタッドレスタイヤに匹敵する高いブレーキ性能をマーク

 ただ、気になるのはオールシーズンタイヤが、冬の路面でどこまで通用するのかということ。トーヨータイヤが推奨する正しい利用シーンとしては、ドライ・ウェット路面はもちろん、積雪路面でもスタッドレスタイヤに準ずる走行性能が確保されている点だ。

 テスト車によるブレーキ性能比較の結果も、サマータイヤとは比べものにならない高い性能となっているから安心感が高い。

 でも、ツルツルのアイスバーンなどの凍結路面での使用は推奨されていない。コーナリングテストやブレーキテストでも、サマータイヤよりは性能がアップしているものの、スタッドレスタイヤには及ばない結果となっている。やはり、路面が凍結するような地域ではスタッドレスタイヤを使用することが望ましい。

こちらは凍結路での制動性能比較。こうした路面ではやはりスタッドレスタイヤの制動距離が短く、オールシーズンタイヤの使用は適さない
凍結路でのコーナリング性能比較。こちらもスタッドレスタイヤに比較すると旋回軌道が膨らんでおり、やはり凍結路ではスタッドレスの使用が推奨される

 とはいえ、我が家の住む東京都のように、年に1〜2回は雪が降るけど路面はすぐに溶けてしまうような状況には、オールシーズンタイヤで充分ではないかと感じる。

 しかも嬉しいのは、セルシアスには高速道路の冬用タイヤ規制をクリアできるタイヤの証、「スノーフレークマーク」の刻印がある。サマータイヤのままだと違反になってしまうけど、セルシアスなら大手を振って通行できるのがありがたいところ。

 そこで今回は、セルシアスを履かせたトヨタ ヤリスで、改めて実際に走ってみることにした。

日常シーンでの性能や乗り心地は実際どうなの?

セルシアスはドライ、ウェット、スノー全ての路面で性能を最大限発揮できるタイヤ。市街地のドライ・ウェット路面では、サマータイヤと比べても遜色のない制動力、乗り心地を実感できた

 まずは買い物や送り迎えなど、市街地のドライやウェット路面を走ることが多い主婦の日常シーンから。

 走り始めから軽快でなめらかで、50〜60km/Lあたりまでスピードを上げていっても自然なフィーリング。路面へのあたりもソフトでありながら、カーブではタイヤの外側が支えてくれるしっかり感もあり、シャキッとしていて小気味よく走っていける。

 ストップ&ゴーが続いてもストレスがなく、コンビニなどの駐車場に入る際、段差を乗り越えてもゴツゴツ感が少ないところも好印象だ。

 実はセルシアスは非対称パターンを採用しており、ドライ、ウェット、スノーの全てで性能を最大限発揮できるようになっている。タイヤの表面を見てみると、外側・中央・内側で異なる切れ込みが入り、なかなか他にないほど複雑で細かいことに驚く。

 ドライ、ウェット路面では特に外側のパターンが効いていて、いちばん外側の「3Dグリップサイプ」が優れたグリップ性能を発揮。その隣りの溝には接地性を高めて操縦安定性をアップする工夫があり、さらに中央寄りの1列にも高い操縦安定性をかなえる「周方向連結ブロック」という技術が採用されている。

 日陰になっているところでは、前日に降った雨が残っていてちょっとしたウェット路面があったが、ブレーキングをしてみてもまったく不安感はなく、しっかりとした制動力が得られると実感。

 セルシアスは、シリカやポリマーといった素材をトーヨータイヤ独自の配合技術であるナノバランステクノロジーにより開発し、ウェット性能と転がり抵抗性能を両立しているというから、雨の日でも安心かつ、いつも通りに走れるのがありがたい。

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