■世界最凶の凍結路面も安心して進める究極のスタッドレス
毎回スタッドレスタイヤの試乗会に行くと開発エンジニアに聞くのが「これ以上、進化する余地あるんですか?」という質問。それくらいのレベルまで日本のスタッドレスタイヤは来ちゃっているし、特に今回紹介する横浜ゴムのアイスガード7はまさにそんなタイヤ。
細かな技術的な進化について興味がある人はぜひ公式サイトを見てほしいが、私が北海道で撮り鉄をしたときに感じた圧倒的な氷上性能を紹介しよう。
前出したウメキ先輩は筋金入りの鉄道マニアなのだが、私も地味に鉄道が好き。特に好物はカマ(機関車)とディーゼルカーだ。しかし冬の北海道で撮り鉄をするとなると冗談抜きで「生きるか死ぬか」ってハナシになりかねない。撮影地は山奥だし、除雪もままならない場所もある。
幸いなことに冬はヒグマの恐怖がないにしても、普通に旭川周辺の市街地を走っていても首都圏に住んでいる人間には信じられないような路面に遭遇する。じわっと水膜が浮いたアイスバーンなど、教科書でしか見ないようなシーンがあちこちに出てくる。
特に怖いのはやはりアイスバーン。発進できないのならまだしも「止まらない」ことは一番避けたい。今回は美瑛線の沿線でサンセットを走るキハ150系を撮影したのだが、事前に目星をつけたスポットはシャーベットとアイスバーンの複合路。
しかしアイスガード7は地面に牙を立てたかのようにガシガシと路面を捉える。もちろん無理は禁物だが北海道では「ヒヤッ」とする路面は突如として現れる。だからこそ究極の性能をもったアイスガード7の安心感はなにものにも代えがたい。
話は少し逸れるが仕事がら北海道や東北の友人からも「おすすめのスタッドレスなにかない?」という質問を受ける。正直なところ北海道や東北でスタッドレスタイヤの「おすすめ」をするのにも実はかなり気を遣う。迂闊なことを言えば事故になるし、やはり胸をはって薦められる製品でないと。
それでいえばアイスガードはかつてのアイスガード6の頃からおすすめをしていたのだが、アイスガード7になってそのおすすめ度はワンランクアップしている。
「毎年これだから……」「ディーラーがおすすめするから……」とスタッドレスタイヤを選んでいる人も多いだろう。しかし、2021年の冬はアイスガード7を積極的におすすめしたい。氷点下20℃でアイスガード7を実体験した編集部員の証言でした!!
(文/ベストカーWeb編集部 シオカワ)
■山形育ちの伊藤梓が指南するおすすめスタッドレス選びと雪国の日常
秋も深まり、空気がひんやりしてくると、雪国の山形出身である私は、冬支度に向けてそわそわしてくる。
私の地元では、早いところであれば、11月から雪が降り始めるので、10月には本格的な冬服を準備しはじめたり、さらにクルマを所有している人なら「冬タイヤはどうしようかな」と考える時期でもある。
雪国では「クルマは絶対“ヨンク”じゃなきゃダメ!」という根強いイメージに加えて、冬タイヤへの関心もすごく高い。どんな高性能な4WDでも一旦タイヤがグリップを失えば滑ってしまうということを、雪国の人たちは体感して知っているからだ。雪道で安全に、そして安心して走るためには、やはり雪道でしっかりしたグリップを感じられるタイヤが必要不可欠になる。
そこで、私が今もっとも注目しているスタッドレスタイヤは、横浜ゴムの「アイスガード7」だ。なぜ、アイスガード7が気になっているかというと、最新のアイスガード7になって、大幅に氷上・雪上性能が進化しているという点だ。
私のまわりでアイスガードユーザーが多いのは、やはり雪道での信頼性が高いことが大きいようだ。アイスガードは、名前の通り、氷上性能には特にこだわって開発されているがアイスガード7になり、さらに氷上制動性能が14%、氷上発進性能が15%向上しているという。
私は、学生時代に冬でも運転をしていたので、雪道の運転は慣れているつもりだ。しかし、祖父母の家はいわゆる豪雪地帯。背の高さになるくらいの雪が降り積もるような場所では少し緊張も走る。とはいえ、新雪がもこもこと降り積もっているところや除雪車でしっかり踏み固められている一般道や高速道路では、普通に運転していればスリップして怖い思いをすることは実は少ない。
しかし、路面に氷がある場合は、その意識を180度変えなければいけない。特に、夜や早朝、気温が冷え込んで雪の下に氷が張ってしまう場所や、一見ただの濡れている路面なのに、実はガッチガチに凍ったブラックアイスバーンなどがある場所は、とてつもなく危険!雪道に慣れている人でも、油断して進入してしまい、あわや……ということは多々ある。
雪道の怖いところは、どれだけその道を知っていても、刻々とその路面状況が変わってしまうというところにある。そういった時のために、やはりアイスガード7のような、氷上性能高く、さらに雪上もしっかりと走れるタイヤが必要なのだ。
雪国では、冬の期間はとても長く、雪や氷の状態も変化しやすい。路面が凍結してツルツルになる真冬から、雪が溶け始めてシャーベット状になる春先まで、さまざまなシーンで安心して使える「アイスガード7」は、まさに雪国ユーザーのより良いパートナーになりそうだ。
最新のアイスガード7の性能を確かめていくうちに、地元の友人や親戚が長年アイスガードを選び続けてきた理由が、自分のなかですんなりと納得できるようになってきた。
(文/山形育ちの自動車ジャーナリスト 伊藤梓)
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