屋根のギザギザで走りが変わった! Modulo Xが10年こだわってきた「実効空力」の効果がハンパなかった!【PR】

■法定速度で走るクルマに空力は効かない?

「ハイスピードでないと空力効果は体感できない」。ホンダアクセスの打ち出した実効空力はこの常識に真っ向から挑んだ(ホンダアクセスによる実効空力体験イベントから)
「ハイスピードでないと空力効果は体感できない」。ホンダアクセスの打ち出した実効空力はこの常識に真っ向から挑んだ(ホンダアクセスによる実効空力体験イベントから)

 そのいい例が“実効空力”というコンセプトだ。

 字義どおり素直に読めば「実際に効果のある空力パーツ」ということになるが、その本質は「普通のクルマが法定速度内で走っていても効果がある」というコンセプト。じつは、「法定速度内で走っていても」というところに大きな意味がある。

 よく知られているように、空気抵抗は速度の2乗に比例して大きくなる。50km/hから100km/hへと加速して速度が2倍になると空気抵抗は4倍。150km/hなら9倍になる計算だ。

ホンダアクセスによる実効空力体験イベントでは、ホンダ車のユーザー自身が実効空力デバイスを装着してその効果を体感した
ホンダアクセスによる実効空力体験イベントでは、ホンダ車のユーザー自身が実効空力デバイスを装着してその効果を体感した

 空力パーツに着目してもこれは同様。抵抗を減らすにしても、ダウンフォースを増やすにしても、速度が上がれば上がるほど(速度の2乗に比例して)その効果が大きくなる。

 だから、レーシングカーや高性能スポーツカーでは空力デザインが重要となるわけだが、逆に言えば一般道を50km/h程度で走る乗用車の場合、空力性能の影響はかなり限定されるということでもある。

 それゆえに、エアロパーツの空力性能はサーキットなどを走ればそれなりの効果を認識できるものの、一般公道ではほとんど空力効果は体感できない、そう認識されていた……。

 この常識に挑戦したのが、Moduloの“実効空力”コンセプトだ。

■空力パーツのコペルニクス的転回

2020年に登場したフリード Modulo Xのマイナーチェンジ仕様。専用フロントエアロバンパーを採用し、実効空力を前面に押し出すターニングポイントとなった
2020年に登場したフリード Modulo Xのマイナーチェンジ仕様。専用フロントエアロバンパーを採用し、実効空力を前面に押し出すターニングポイントとなった

 Moduloの“実効空力”コンセプトがまず大前提として挙げるのは、「サーキット由来の速さを求める空力技術ではない」ということ。目指すのは、「気持ちいい、楽しい感覚がもたらす、運転しやすくするための技術」。まさに、空力パーツにおけるコペルニクス的転回と言っていい。

 その効果について、ぼくが初めて体感したのは2020年に袖ヶ浦フォレストで行われた試乗会だった。

 この時の試乗は、フリード・Modulo Xをベースに、ノーマルフロントバンパーと実効空力パーツ装着フロントバンパーの乗り比べというメニュー。当時書いた原稿から引用すると、「最終コーナーを攻めた時のステアリングへの手応えと、そこからストレートを全開で抜ける直進性の安定感」に効果を感じたと記している。

フリード Modulo Xのフロントエアロバンパー。風の流れを意識して「走りながら」造形を行った
フリード Modulo Xのフロントエアロバンパー。風の流れを意識して「走りながら」造形を行った

 ただし、それに付け加えて「Modulo Xとノーマルの差は、サスペンションが8割、エアロバンパーが2割、といった印象」と書いている。実効空力パーツの効果について、まだちょっと懐疑的だったことがわかるよね(笑)。

 で、そんなぼくが今回依頼されたのは「開発した鋸歯(シェブロン)形状の実効空力デバイスを試してみませんか?」というオファー。こういうユニークな技術チャレンジは大好物だけど、だからといってぼくは実効空力全面肯定派というわけでもない。ぼくでいいんですか? という思いも抱きつつ、興味津々さっそく取材現場へと向かったというわけだ。

■空力が縁の下の力持ち的に効く!

日光へ向かう道で試したフリード Modulo X。高速域でのスタビリティが明らかに増している
日光へ向かう道で試したフリード Modulo X。高速域でのスタビリティが明らかに増している

 さて、せっかくModuloの取材に出かけるのだから移動の“足”もModulo Xで行きましょう。担当編集Tクンの素敵な配慮で、まずはフリード・Modulo Xのステアリングを任される。今回の取材現場は日光中禅寺湖周辺。都内を出発して東北道を下るドライブルートだ。

 前記のとおり、フリード・Modulo Xは袖ヶ浦フォレストですでに試乗経験があるが、やっぱり「一般公道のロングドライブでどうよ?』というのは興味ある部分。あまり先入観を持たず、リラックスしたドライブで実効空力がどんな感覚を提供してくれるか? その辺を中心に観察してみる。

 最初にノーマルとの差を感じたのは、やはり直進性に関してだ。

 ご存知のとおり、昨年10月から東北道は岩槻IC〜佐野藤岡IC間で制限速度が120km/hに引き上げられている。平日の早朝ということもあり、追越車線の流れはけっこう速い。

 この流れの速い高速道路を120km/hでクルージングするフリード・Modulo Xが、じつに快適で運転がラクチンなのだ。

フリード Modulo Xのフロントエアロバンパーの床面に取り付けられたエアロボトムフィン。ホイールハウス内を通る風の流れをスムーズにして内圧を低減する
フリード Modulo Xのフロントエアロバンパーの床面に取り付けられたエアロボトムフィン。ホイールハウス内を通る風の流れをスムーズにして内圧を低減する

 フリードはコンパクトミニバンの中では軽快なハンドリングが持ち味で、ぼくの認識では「安定感より敏捷性」というタイプと思っていたのだが、この先入観を裏切るように速度を上げるほどステアリングの手応えや直進安定性がズシッと落ち着きを増してくる。「フリードってこんなにスタビリティ感あったっけ?」というのが率直な印象なのだ。

 おそらく、もっとも効果を発揮しているのはフロア下に流れ込む空気の流れをコントロールするエアロスロープと、タイヤにぶつかる空気に上手にいなすエアロボトムフィンだと思われるが、ステアリングインフォメーションの変化に注目していると、前輪の揚力係数(CL)は、ゼロに近いかひょっとするとマイナスかも?という感覚。120km/hという速度域では実効空力がかなりの効果を発揮しているのは間違いない。

 この空力効果は、日光いろは坂みたいな山道でも縁の下の力持ち的に効果が持続している。

 理屈としては速度が落ちれば空力効果は急速に失われてゆくから、高速道路ほど顕著な違いを体感するわけではないが、40〜60km/hといった日常速度でも一定の効果があるのは袖ヶ浦フォレストのテストで体感ずみ。フリード持ち前の軽快なハンドリングをより一層エンジョイしつつ中禅寺湖畔の駐車場にゴール。高速もワインディングも、疲れ知らずの快適ドライブでございました。

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