外国人ドライバーの採用へ福山通運の取り組み
今回の「トライ・トラック・プロジェクト」で注目されるのは、やはり外国人ドライバーの採用を大々的に打ち出したことだろう。
福山通運では、深刻なトラックドライバー不足に対応するため、特定技能制度を活用した外国人ドライバーの育成・採用に本格的に取り組む方針で、今回のプロジェクトの大きな柱となる。
これは、2024年3月に特定技能1号の対象分野に「自動車運送業」が追加されたことを受けたもので、今回のプロジェクトに合わせてインドネシア人30人が採用された。また、福山市の本社でも10人のベトナム人が幹線輸送の大型トラックのドライバーとして育成ステップに進んでいる。
インドネシア人の採用にあたっては、人材支援会社のパッションジャパンが協力。現地のパッションアカデミーで、日本語・礼儀・態度などの基本的な教育と日本の運転の知識や技術の習得を行ない、なおかつインドネシアのB1免許(中型/大型)を取得している人を採用している。ただし、B1免許は日本国内で有効な免許証と見なされないため、外国免許切り替えが必要だ。
また特定技能1号では、基本的な日常会話や身近な話題の文章を理解できる、日本語能力試験(JLPT)N4以上が求められている。
この日本語の勉強も含め、現在インドネシア人チームは社内でさらなる職業教育を受けており、その一環として、日本人ドライバーの運転するトラックに横乗りし、集配の現場の状況を体得しているという。
そして育成ステップを完了し免許を取得すれば、晴れて特定技能1号のトラックドライバーとして、今年10月頃には独り立ちし、自らトラックを運転して街に出る予定だという。
インドネシア人のクスロさんによると、「日本に来て2カ月が経ちましたが、今は仕事のことをはじめ、まだまだ勉強中です。でも、普通免許を取って日本のトラックの経験を積んだら、いずれは大型にも挑戦したいですね」。
またイバンさんは、「今はトラックに横乗りして仕事をしつつ、日本の交通ルールやマナーなどを勉強しています。夢はありますが、今はまだ、どう仕事を覚えるかで一杯いっぱいです」と語る。
ちなみに在留期間の上限がなく家族も帯同できる特定技能2号と異なり、特定技能1号の在留期限は上限5年までで、家族の帯同も原則不可である。
外国人ドライバーというと、一部の業種の白ナンバーのトラックの乱暴な運転が問題化しているが、だからといって外国人ドライバーを一括りにして叩くのは違うと思う。
トラックドライバー不足が深刻な日本の運送業界において、いずれ彼らが大きな戦力になることは必定だろう。特定技能1号の外国人ドライバーについて理解を深めることが必要だと思う。
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